気鋭のジャーナリスト×2がマニアックな視点から全く新しくなった【Ford Explorer】の魅力を探る!(2/4)

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気鋭のジャーナリスト×2がマニアックな視点から全く新しくなった【Ford Explorer】の魅力を探る!
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森 慶太氏が考えるフォード エクスプローラーとは?

デジタル放送用液晶ワイドテレビぐらいの斬新さ 自分の中の「カー・オブ・ザ・イヤー」だね

フォードの基幹車種にして、全米で1位を争うほど売れているクルマの1つである、エクスプローラー。ここまで進化するとは、正直驚かされたよ。なにせ、見た瞬間から「なんか新しいモノが来た」って感じがするでしょ。 何と言っても、とにかくデカイ。そして従来のモデルと比べて、タテヨコの比率が異様なの。横方向への伸び率がハンパない。

例えるなら、液晶テレビだな。従来までのブラウン管テレビの画面の比率が4:3だったのに、液晶テレビが登場したかと思ったら、画面の比率も16:9になってて、おまけに奥行きがすごく薄かったでしょ、一気に横方向に広がって、爆発的に売れたじゃない? それぐらいの新しさを感じさせる。

ただ、(トラックベースだった)フレームボディから(乗用車と同じ)モノコック採用に変わって、先代までのオーナーは「オレが求めているのは違う!」って思う部分も、多々あると思うんだよね。まだ登場したばかりで、これで完成型ではない気がするけど。それぐらい先代のエクスプローラーは、完成されていた部分があるからね。

だけどね、まぁAppleがiPodを発表した時、驚いたじゃない、「こんな音楽の楽しみ方があるんだ」ってさ。まぁ新しい技術なんだけど、飛び抜けて最新の技術だったのではない。その技術を組み合わせて、新しい楽しみ方の提案をしたワケで、僕達は驚いた。それぐらいの新しさがあるよね。

まず、プロポーションからして違う。先代に比べるとフロント部分が前に出て、バランスが出た。さらに異様なまでのワイド感。しかもそのワイド感が、日本人が大好きな「水平基調」。だから、気持ちいい「異様さ」なんだよ。

そして、あのヘッドライトの大きさ。たとえば、象とかの大きな動物って、相対的に目が小さくなるでしょ。それと一緒で、ヘッドライトばかりが目立つクルマと違って、少し小さめのヘッドライトが相対的にボディの大きさを納得させてくれるワケ。「ああコレ巨大なモノだ」ってね。そのバランスの良さが、最初見た時は驚くけど、嫌な印象がないのさ。

結果、アメリカの「なんかすげー新しくて、いいモノ」を体験した感じで、嬉しくなっちゃうワケですよ。 それに、インテリアも新しさを感じさせる。贅沢なんだよね。クルマってやはり交通手段なワケじゃない。その中で「とにかく、出来る事は全部やってあげるよ」って印象を与えるクルマだしね。それが500万+α(正確には530万円)で買えるってのが、また凄いワケよ。

あとエンジンね。アメ車の伝統であるV8ってもう時代遅れな部分がある。だって、アメリカでのガソリン価格は、この10年ぐらいで10倍ぐらいになってるんだよ。クルマがないと生活できない、死んじゃうような地域もある国でさ、いつまでもV8に固執していられない事情があるワケ。まぁ、それでもV8が欲しいユーザーは、エクスペディションというさらに大型のSUV(※日本未発売モデル)があるからさ、そっちを買えばいいんだよ。

とにかく「アメリカで一番売れているクルマ=アメリカを代表するモデル」って考えると、「それがこんな風に進化しているんだ、すげーな」って思わせる。それぐらい、フォードにしては冒険だったと思うよ。会社を左右しかねない基幹車種を、まったく新しいハードウェアにしたんだから。

川端由美氏が考えるエクスプローラーとは?

ヒエラルキーを超越した「豊かさ」を感じる新型は フォードが本当の意味でグローバル化した証拠

今回の新型エクスプローラーは、フォード自身が、「エクスプローラー史上、最大のモデルチェンジ」と謳うだけの事があるほど、進化していると思います。

まず、あのデザイン。見ているだけで、こちらに向かって来るようなデザイン。俗にいう「押し出し感」ってヤツかもしれないのですが、迫って来るような迫力がありますよね。ドンとした、男らしい格好良さ。まるでカスタムしたかのような印象すら受けます。

まず、フォードが、グループ時代(色んなブランドと経営を統合した時代)に、色んな事を学んだと思うんですね。エクスプローラーの直接のライバルと呼べるグランドチェロキーが、メルセデスのMクラスの技術を取り入れて現代風になったように、フォードが「新しいSUVって何だろう?」っていうものを必死に考えたんだと思うんです。だからこそフォードが「革新だ」って言えるくらい、思い切った事ができたんだと思います。

おおむね、ジャーナリストがこの新型を高く評価するのは、その根底に「アメリカンカルチャー的豊かさ」を感じさせるからだと思います。60年代にみんなが憧れた「アメリカ的豊かな生活」、昔は家電だったり大きな家だったりした部分もありますが、そのクルマ版がこんな感じに進化したんだ、と思わせてくれる印象。戦後の日本ってアメリカンカルチャーの影響が強い。だからウケると思いますよ。

偉そうに言うわけではないんですが、日本人独自の進化や考え方が「ガラパゴス」に例えられるように、「アメリカパゴス」というか、アメリカでしか通用しない思想。それがいい意味で、本当にグローバル化してきているんだと思いますね。

「今の時代、自分の国だけじゃなくて世界を見なくちゃ」と、やっとフォードも感じたんだと思います。 先ほど、森さんも話してましたけど、iPodが「音楽の楽しみ方」の概念を変えたように、「アメリカンSUVってこうでしょ」的な概念を変えるぐらいの新しさがあります。 この「新しさ」ってすごい重要ですよね。

乗った瞬間に感じる「ああ、新しいクルマだ」って感覚。そのために、何百万円もローンを組む人がいるんだし。

ただ、新型もオフロードの走破性は悪くはないけど、オフロードは似合わないでしょうね。それより都会でスイスイ走る感じ。エディバウアー仕様は、先代の方が絶対に似合うでしょうね。

海外って「クラス」があるでしょ。「この階級にはこのクルマ」的な。そんなヒエラルキーを超越している「豊かさ」こそ、新型エクスプローラーの魅力だと思います。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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