アバルト500 試乗レポート(4/4)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:原田淳
街乗りから峠まで、どこでも楽しめるアバルト500
新型500が日本に上陸し、最初に導入されたのは1.2Lエンジン、その後に1.4Lが追加され、どちらも自然吸気エンジンにオート機能付きマニュアルトランスミッションとなる2ペダルの「デュアロジック」のみだった。デュアロジックはAT気分で扱えるうえに、シフトチェンジも楽しめる点ではイージーで付き合いやすいが、日本では唯一のMT仕様。それでいて走りに掛ける情熱を持ちあわせたアバルト500となれば、やはり魅惑的な存在に映る。
とはいえ、クルマとの付き合い方が多様化する現代において、自動車好きとひとことに言っても、様々な価値観を持つ人たちが存在し、全員が我慢を強いられる1台を所有することが歓迎されるわけではない。その点では、アバルト・グランデプントがストイックに走りを追求したモデルだとすれば、アバルト500の魅力といえば、「彼女を隣に乗せて快適にドライブしたり、ときにはワインディングを気持ちよく駆け抜けたい」という欲張りな要望に応えてくれる懐の深さがあることだろう。
積極的に走りを楽しめるのはもちろんのこと、うっとりするようなイタリアンデザインは、センスのいい貴方を演出する「モテ・ツール」になることはいうまでもない。
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