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試乗レポート 2007/7/26 16:44

フィアット 500 海外試乗レポート(3/3)

関連: フィアット 500(チンクエチェント) Text: 西川 淳 Photo: フィアット・オート・ジャパン
フィアット 500 海外試乗レポート

このクルマはイタリア人の心意気の象徴

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日本への導入は早くて年明け早々で、まずは1.2のデュアロジックから導入されるという。今回、デュアロジックの試乗車がほとんどなく、1.2と1.4のMTのみの試乗となった。

1トンを大きく割り込む車重とはいえ、69bhpの1.2SOHCではさすがに少々かったるい。パンダではそれほど感じなかったが、トレッドが広がり路面をしっかり受け止めるようになった分だけ、このパワーでは物足りないということか。とにかくズボラな運転を許してくれず、常に適切なギア(当たり前なのだが)をチョイスして、積極的な運転が要求される。これはこれで、とてもイタリア車らしいというべきだが。

比べて、100bhpの1.4ならば、極めて軽快なドライブが楽しめた。6速であることも手伝って、出だしからクルージングまで、極めてスムース。パンダよりも静かでしっかり感のある走り味である。

とはいえ、全体的な雰囲気は、パンダの延長線上だ。BMWミニのような個性も無い代わりに、万人に受け入れられる。たっぷりとしたストロークと柔らかめの乗り心地、どちらかといえば脱力系で、気構えずに乗れるのが嬉しい。この懐の深さというか間口の広さこそが、国民車500のあるべき姿であろう。なるほど、新生フィアットの公約としてふさわしい。

ライバルとしてBMWミニが挙がるだろうが、現地での価格を考えれば、500が完全に格下である。それに、この手のクルマはまずカタチの好みありきだ。ライバルというよりはむしろ、クルマ好きをさらに増やす、そんな役割を担ってくれればと思う。

撮影のため広場にクルマを置くと、あっという間の人だかりであったと先に書いた。もちろん、こちらはカメラを構えているわけで、必死で交通整理をする(もちろん、片言のイタリア語で!)のだが、退いていてくれるのはものの数秒。新しい人が次から次へとやってきて、クルマに群がってしまう。そして、彼らは放っておくと、勝手にドアを開け、中に座り、後席の広さまで確かめ、ようやく出たかと思えばついでに前後のフードを開けて、エンジンはどうの、荷室はどうの、とたまたま居合わせた人と議論をかわす。それがもう、まさに老若男女なのだ。現実的な選択肢として、彼らが真剣に500を見ていることの証。撮影しているこっちとしては迷惑千万であったが、反面、とても羨ましく思えた。イタリア人はこんなにクルマが好きなんだ、と。

結局のところ、新型500にはそのシルエットにしか旧型チンクェチェントのDNAは見当たらないが、その大部分はイタリア人のハートにあったのだな、と日本人としては感心するしかなかった。

そうそう、日本デビューは随分と先だが、秋の東京モーターショーには、フランクフルトでデビュー予定のアバルトモデルがやってくるという。それも楽しみである。

走行走行フロントスタイル走行イメージ
筆者: 西川 淳

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