フェラーリFF発表会速報

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4駆で4座のフェラーリですが何か?

フェラーリ・ジャパンは5日、今年3月に行われた第81回ジュネーブモーターショーで世界初披露した、自社初の4駆モデル「FF」を発表した。

この「FF」とは、Ferrari Fourの略。「Four」には4駆、4座の2つの意味を含ませており、どれも同社の市販モデルとしては初の試みとなる。

エンツォ・フェラーリでおなじみのV12 6.3リッターエンジンをフロントミッドに搭載し、そのパワーは660ps/683Nmというド迫力のエンジンパフォーマンスを発揮する。トランスミッションは7段F1デュアル・クラッチ・ギアボックスを組み合わせ、0→100㎞/h加速はスカリエッティより約1秒も速い3.7秒、最高速度は335㎞/h、さらに搭載される第3世代カーボン・セラミック・ブレーキによって100→0㎞/hの制動距離はたったの35mと、これぞまさに最高峰のGTスポーツといったパフォーマンスを詰め込んでいるのが特長だ。

FFはパフォーマンスもさることながら、環境面への改善もしっかりとアピールしており、燃費性能は15.4L/100㎞、CO2排出量も360g/kmと、従来のV12エンジンと比べて約25%削減に成功している。これにはストップ&スタート・テクノロジーを組み込んだHELEシステム(ハイ・エモーション・ロー・エミッション)が大きく貢献しており、つまりFFは、次世代スーパーカーを模索しつつ、実用性も視野に入れた革新的なモデルとして日本へ送り込まれたことは言うまでもない。

さて、冒頭でお伝えした4駆システムについてお伝えすると、フェラーリ独自開発による4駆システム「4RMシステム」という、後輪トルクを維持したまま、路面状況に応じて前輪へパワー配分を行うPTU(パワー・トランスファー・ユニット)を搭載している。E-Diff、F1-Trac、PTUという車両制御システムを一つのCPUに統合制御することにより、各タイヤへの最適なトルク配分が可能となる仕組みを持つ。

またスポーツ走行性能については、ボディがトランスアクスル構造の為、リア53%、フロント47%という理想的なウェイトバランスにすることができ、雪道や氷上路面、そしてウェット路面や、サーキットでのドライ路面の走行においても、適切なトラクションコントロールを発揮する「新型GTマネッティーノ」との相乗効果によって、ダイナミックかつ安定した走行が楽しめるという。

インテリアは、意外にもゆったりとした4座空間が備わっており、エマージェンシー用と懸念された後席スペースは身長185cmの人が乗っても、窮屈さをまったく感じさせない造りとなっていることに驚く。さらに4人フル乗車時でも450リットルのラゲッジルームには標準サイズのキャリーケース4個、またはゴルフバッグ2個とソフトスーツケース2個、もしくはベビーカー2台とソフトスーツケース2個という組み合わせの積載も可能で、まさに臨機応変、多用途に使えるフェラーリは実にお見事といった印象だ。

装備面では、458イタリアから継承するレーシング・ステアリングホイールを搭載。「多機能すぎる」という声も聞かれるほど操作スイッチを多く散りばめているのが特長で、良く言えばF1マシンさながら、悪く言えば複雑すぎるといった印象を持つ人も多いようだ。しかし、「パフォーマンス性能は決して裏切らない。慣れていただければ、きっと最高の走行性能を体感いただける」と、フェラーリ本社プロダクトマーケティングリーダーのピエトロ・ヴィルゴリン氏は語る。

その他、458イタリアより継承進化させた新型インストルメントパネルや、インフォテレマティック・システムをはじめ、アニリン・レザーシートや、リアシート・エンタテイメントディスプレイを前席ヘッドレスト後部にオプション初設定するなど、新たな試みが盛りだくさんのフェラーリFF。

さらにフェラーリ・ジャパンでは7月1日から、アフターサービスにも力を入れるべく、7年間メンテナンスフリーの「フェラーリ純正メンテナンス・プログラム」も新たに導入。フェラーリ・ジャパンのハーバード・アプルロス社長は「このサービスは新たなフェラーリオーナーを生むための一戦略。日本市場は世界第6位のマーケットで重要な位置にいるため、新たなオーナーを生み出すチャンスはまだある。アフターサービスに力を入れていくことが今後のマーケット拡大の重要な鍵となる」とコメントし、復興真っ只中の日本に新たなチャンスを見出そうと躍起だ。

フェラーリFFの日本価格は3200万円に設定し、デリバリー開始は2011年10月を予定しているとのこと。新たなフェラーリは一体どんな乗り物なのか、試乗レポートを是非ご期待いただきたい。

●【フェラーリFF主要諸元】

・ボディサイズ:全長4,907mm×全幅1,953mm×全高1,379mm

・ホイールベース:2,990mm

・車体重量:1,790kg

・燃料:ハイオク(燃料タンク容量:91L)

・エンジン:V12 6.3リッター(660ps/683Nm)

・最高回転数:8,000rpm

・駆動方式:4RM(四輪駆動)

・トランスミッション:7段デュアル・クラッチ

・パワーウェイトレシオ:2.7kg/CV

・タイヤサイズ:245/35ZR20インチ(フロント)295/35ZR20(リア)

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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