竹岡圭のドライブvol.19 スーパーGTシリーズに行ってきました!(5/5)

  • 筆者: 竹岡 圭
  • カメラマン:原田淳
竹岡圭のドライブvol.19 スーパーGTシリーズに行ってきました!
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タイヤは路面と唯一接しているパーツなのだ

もっとたくさんお話を聞きたかったけれど、第2回予選に向けての準備など、レーシングドライバーのお二人はモロモロ忙しいので、今度はレース用のタイヤのお話を、横浜ゴム株式会社モータースポーツ部湯瀬克安さんに伺ってみることにしました。

「すっごい本数のタイヤですけど、どれくらい持ってきてるんですか?」

湯瀬さん「今回はスリック+レインタイヤで2000本。トラック6台分持ってきました。レースマシン27台分なんですけど、サイズはGT500で4サイズ、GT300で4サイズになってます」

「車種がいろいろありますけど、それくらいのサイズで大丈夫なんですか?」

湯瀬さん「最近は車種が違っても、タイヤに合わせてマシンを作ってもらうこともあるんですよ」

「確かに用意が大変ですもんね。でも、タイヤの方に合わせてくれるってことは、それだけタイヤは重要なパーツだからってことでしょうね」

湯瀬さん「どれくらいの比率で思っていただいているのかはわかりませんが(笑)、路面と唯一接してるパーツですから、比重や任務はそのぶん重いですよね」

「先ほど、織戸選手と谷口選手に、ネオバのお話を伺ったんですけど、レース用のタイヤとはどの辺りがいちばん違うんでしょうか」

湯瀬さん「レースとなるともう特殊な状況ですから、速く走れることが一番の条件にはなりますね。でもレースとなると、1周2周じゃないですから、ライフを持たせることも重要です。初期からグリップ力があって、熱ダレしないタイヤが求められると思います。特に、スーパーGTの場合は予選で使ったタイヤを決勝のスタートで使わなきゃいけないので、例えばスーパーラップ用の1発タイヤじゃ、決勝がもたないんです」

 「なるほど。ライフという面では、ストリートへの技術的フィードバックがされていそうですよね」

湯瀬さん「もちろんそうです。コンパウンドや構造などもフィードバックされていますよ。レーシングスリックタイヤ→Sタイヤ048→ネオバという具合に受け継がれていくんですよ。あと、レースのウェット時の性能はかなり入っていますね」

「なるほど、ウェット性能ですか。」

湯瀬さん「レース用のスリックタイヤと違って、スポーツラジアルタイヤはパターンがありますからね。排水性と見た目のカッコよさ。あとプロファイルもかなり影響するんですよ」

「当たり前ですけど、いろんな技術がてんこ盛りなんですね」

湯瀬さん「ゴム、配合の仕方、作り方、温度のレシピ…。でもいくらいい素材を使っても鍋や釜がダメでもいいものはできないし、ラインも錆びてるようじゃダメですよね。企画+デザイン+設計+素材+製造などなどすべての過程でプロが揃っていないと難しいワケです。カーメーカーがタイヤを作らないのは、やはりそういったノウハウや経験がないからでしょうね」

確かにタイヤを作ったカーメーカーというのは、聞いたことないかも。湯瀬さん貴重なお話ありがとうございました~。

こんなお話を聞いてしまうと、なんかレースの見方も違ってきちゃいますよね。予選2回目はもっと気合を入れて応援しようっ!というワケで、闘いの前の腹ごしらえ?(私がしてどーするという話もあるけれど)、ツインリンクもてぎ名物オーバル焼きをゲット!

ふんわり甘い今川焼きで、見も心も満たされて、いざグランドスタンドの応援席へと向かったのでした~。

久々に観客で行ったレースは単純に大興奮できて、ものすご~く楽しかったですよっ! みなさんも是非一度、サーキットへ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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竹岡 圭
筆者竹岡 圭

OLを経て、自動車専門誌を皮切りに、モータージャーナリスト活動を開始。国内外のレース、ラリーなど自らモータースポーツ活動に関わりながら、海外のモーターショーを精力的に回るなど、なにごとにも積極的に取り組んできた結果、近年は一般誌、女性誌、Web媒体、新聞、TV、ラジオなど、その活動はとても多彩なジャンルに広がっている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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