ダイハツ 新型コペン vs マツダ ロードスター どっちが買い!?徹底比較(3/3)

ダイハツ 新型コペン vs マツダ ロードスター どっちが買い!?徹底比較
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新型コペン vs ロードスター【動力性能対決】

新型コペンを含む軽自動車の最高出力は64psに自主規制されているから、馬力の数値をそのまま比較してもあまり意味はないことを承知のうえで、動力性能を比べてみたい。

マツダ ロードスターダイハツ 新型コペン

まず、ロードスターでは6速ATと5速/6速MTではエンジンのチューニングが異なる。

売れ筋のRHT・6速AT仕様で見てみると、最高出力は162ps(6,700rpm)、最大トルクは19.3kg-m(5,000rpm)。

対する新型コペンは64ps(6,400rpm)/9.4kg-m(3,200rpm)。エンジンの排気量に約3倍の開きがあるから当然ロードスターがパワフルだが、新型コペンは車両重量が300kg軽い。そのために最大トルク1kg当たりが負担する重量は、コペンが93kgでロードスターは60kgと、排気量ほどの差は開かない。

しかも、最大トルクの発生回転数はコペンが3,200rpm、ロードスターは5,000rpmだから、動力性能を有効活用しやすいのは新型コペンになる。

実際の運転感覚も同様で、パワーに余裕を感じるのはもちろんロードスターだが、少し高回転指向と受け取られる。

直線的に速度を高めて扱いやすいが、車速の上昇が活発になるのは4,500rpm付近からだ。エンジンの回転感覚は少し粗く、設計の古さも感じられる。

対する新型コペンは、実用回転域で高い駆動力を発揮して扱いやすい。加速力自体は大人しいが、1リッタークラスのノーマルエンジンを積んでいる感覚で走れる。必要にして十分な性能だろう。

新型コペン vs ロードスター【走行安定性対決】

ダイハツ 新型コペン

走行安定性と操舵感は、両車で性格が異なる。

コペンは新型車らしく、今日のトレンドに沿った設定だ。試乗したのはプロトタイプだが、後輪の安定性を最優先させている。常に安心感があり、高速道路の横風にも強いだろう。

その代わり、機敏に向きを変える性格ではない。車両の前側が積極的に内側へ回り込むタイプでもないから、「スポーツカー」として見ると、少し物足りない面もあると思う。

この設定は、コペンを「さまざまなユーザーが運転する個性的で楽しい軽自動車」と考えれば納得できる。マニアックな味付けにせず、走行安定性を重視した方が実際の使われ方に適する。そしてスポーツ性を高めたいユーザーは、自分でチューニングを施すだろう。

マツダ ロードスター

一方、ロードスターの運転感覚は対称的。前後輪の重量配分が優れた後輪駆動の採用もあり、機敏に曲がりやすいタイプだ。

登場して9年近くを経た今では、ボディの造りが少し緩く感じられて車両の動きに曖昧なところもあるが、ドライバーのコントロール領域は広い。

後輪の接地性は相対的に下がるが、そこを上手にバランスさせながら走るところにロードスターの面白さがある。後輪駆動の特徴を生かした運転感覚でもある。

最近はオープンドライブの楽しめるクーペの選択肢は、高価格なフェアレディZロードスターやレクサスIS250/350Cを除くと、ロードスターしかなかった。日常的な移動の中で爽快感を味わいたいユーザーにとって、ロードスターの運転感覚は少し機敏すぎると思う。

その点、新型コペンは馴染みやすい。小型&普通車からのダウンサイジング、あるいは軽自動車からの代替えなど、幅広いユーザーに適する。オープンスポーツカーが貴重な日本では、新型コペンの登場でかなり選びやすくなった。

新型コペン vs ロードスター【価格・装備対決】

ダイハツ 新型コペンマツダ ロードスター

新型コペンの価格は、CVT仕様が「179万8,200円」。

アイドリングストップも備わり、JC08モード燃費は「25.2km/L」に達する。5速MT仕様にはアイドリングストップが付かないが「181万9,800円」と高い。CVTは量産効果が得られ、価格を割安に抑えられた。

ロードスターの価格は、6速ATのS・RHTが「280万8,000円」。

装備では、コペンにはシートヒーターが装着されてロードスターにはサイドエアバッグが付くといった違いはあるが、同レベルと考えて良い。となれば価格差は約100万円で、比率に置き換えるとコペンの価格はロードスターの約64%になる。タント XターボSAの価格が、ヴォクシーXの約60%だから、小型&普通車と軽自動車の価格差としても妥当だ。

そしてロードスターS・RHT(6速AT)のJC08モード燃費は「11.2km/L」。新型コペンのガソリン代は、数値上ではロードスターの半額以下になる。

新型コペンの1ヶ月の販売目標台数は700台。

生産に手間を要するクルマで、先代型の売れ行きも考えてこの台数を設定したのだろうが、いま日本車のスタンダードは軽自動車だ。1ヶ月に1,500台程度を売ることも十分に考えられるだろう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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