ダイハツ タントエグゼ 試乗レポート/清水草一(2/2)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:小平寛
オトナのくつろぎ感を演出するインテリア
さて、エグゼの最大のポイントは室内空間の仕立てだ。はたしてタントとの差は?
運転席や助手席のフィーリングは、タントに比べるとぐっと落ち着いている。なにせタントはあまりにも室内が広すぎて、特に頭上空間が広大すぎて、「スカスカすぎて落ち着かない」と感じさせた。
このスカスカすぎるほどの広さがタントの魅力でもあるわけだが、なにせ女性ではサンバイザーにも手が届かないくらいで、包まれ感は限りなく低い。
その点エグゼは、サンバイザーにスッと手が届く。これは、全高がやや低くなっているのと、プラスしてフロントピラーがタントに比べると寝ていて、サンバイザーそのものの位置が手前に来ているからだ。タントと比べると、約10センチもサンバイザーが近くなっているのだ。
エグゼなら駐車券をはさむ場所に苦労しないということだ。
インテリアは「大人のタント」だけあって、アダルト&カーム。
これ見よがしな造形ではなく、落ち着きを重視した作りだ。天井とセンターコンソールに輝くブルーイルミネーションも、インテリアが全体に落ち着いているせいで、決してラブホ風のチャラチャラ感はなく、むしろオトナの余裕を感じさせる。
後席の作りはさらにアダルト。シート前端が下に伸びてふくらはぎの方までカバーすることで、オトナのくつろぎ感を演出。軽くリクライニングさせてひじ掛けを出せば、「うーん、エグゼクティブ」とあごをなでたくなる。
落ち着いたアダルトな雰囲気と、ムーヴのちょっと上を行くくつろぎの室内空間を求める皆様にとって、このエグゼはシブい選択となるだろう。
この記事にコメントする