THE NEXTALK ~次の世界へ~ ダイハツ工業 エグゼクティブチーフエンジニア上田 亨 インタビュー(5/5)
- 筆者: 御堀 直嗣
- カメラマン:佐藤康彦
最後までやりきる
上田亨は、ミライースの開発で、開発過程の組織を大きく変え、各部門から選りすぐられた直属の部下を指導しながら困難な開発を突破してきた。
その上田の左右の銘とは?
【上田亨】ミライースの開発の際、開発陣にずっと言って来たことなのですが、『最後までやりきる』ということです。
これって当たり前のことなのですが、案外できていない。やりきるという言葉の意味が分かっていないのです。一気通貫(麻雀の役の一つで、同じ数牌で1~9まで揃えること:筆者注)で、最後までやりきる組織づくりを、ミライースではやりました。部署の壁を取り去って、開発のスタート地点からお客様の手に届くまでを自分の仕事として、各自がやり抜くということです。
従来は、自分の担当の仕事が終わり、あとの工程へ仕事を渡せば、それで自分の仕事は終わりでしたが、それでは開発への思いはお客様に伝わらない。担当以外の部署でも困っていることがあれば助け合いながら、良い物に仕上げ、一台のクルマをみんなで作ってお客様に手渡すのです。
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