シトロエン DS3カブリオ試乗レポート/今井優杏(3/3)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:茂呂 幸正
シトロエンらしいセッティングでなかなかスポーティな乗り味を楽しめる
さて心配なのは肝心な走行性能だと思うが、DS3カブリオはその辺とても強気なモデル設定だ。
ニッチ中のニッチを自称するだけあって、導入されるトランスミッションはフランス本国に完全に倣ったかたち、つまり6速MTのみ!
兄貴モデルDS3には辛うじて4速ATモデルが存在するが、DS3カブリオはMTのみとなっている。
なんとも強気?な導入だが、このMTが私はとても好きなのだった。
MT車ファンだけでなく、これからMT車に乗りたい予備軍も、自らの手でシフトチェンジをしたい派には入門編としてもオススメの扱いやすい、カッチリとしたトランスミッションであることは述べておこう。
最初の路面のインフォメーションこそ割と硬めに繊細に拾うが、一旦入力が入ったその先はおそらく意図的に柔らかく減衰が響くような柔らかい味付けがなされている。
そのためにコーナリングはぐい~っと粘るような感じで、スポーティーという感じではないが意外にも扱いやすく、かつユニークだった。
オープンカーは通常、クローズドモデルに比べて大体100kg程度の重量アップを避けられないのだが、DS3カブリオはDS3との乗り心地の差を出さないために+20kgに抑え、その上であえてバランシングウエイトを搭載することで快適な走りを実現したというが、その恩恵が確かに充分走りに反映されていることはよくわかった。
シトロエン DS3カブリオ スポーツシック主要諸元
全長x全幅x全高:3965x1715x1460mm/ホイールベース:2455mm/乗車定員:5名/エンジン種類:ターボチャージャー付直列4気筒DOHC/総排気量:1598cc/エンジン最高出力:156ps(115kW)/6000rpm/エンジン最大トルク:24.5kg-m(240N・m)/1400rpm~3500rpm/使用燃料:無鉛プレミアムガソリン/トランスミッション:6速マニュアル/車両本体価格:311万円[消費税込み]
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