シトロエン DS4 試乗レポート/松田秀士(4/4)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:オートックワン編集部
箱根の登りも余裕の加速を見せる「DS4 スポーツ・シック」
一方、345万円からの上級グレードとなる「DS4 スポーツ・シック」は6速MT仕様となる。
こちらは「DS4 シック」と同じ直噴ターボエンジンを搭載しているが、吸気バルブのタイミング&リフト量を可変としてパワーは200psになっている。
走らせれば「DS4 シック」との差は実に明らかだ。
その最大トルクは、僅か1,700rpmで275Nm。そのことを証明するかのように、MTのギヤを3速に固定して箱根の登りを50km/h(2000rpm)から加速しても、何のストレスもなく引っ張ってくれる。
MTゆえに、このようなシチュエーションでは頻繁なギヤシフトを予想していたのだが、全く問題がない。かえってATの方が自動的に頻繁なシフトチェンジを繰り返すほどだ。
そして、その気になってスポーティな走りをすると「DS4 スポーツ・シック」はしっかりと応えてくれる。
「DS4 シック」の215/55R17に対して「DS4 スポーツ・シック」は225/45R18のミシュラン・パイロットレーシング3のタイヤを履き、ブレーキはシックのF302mm:R268mmに対してスポーツシックではF340mm:R290mmに大径化されている。また、ブレーキ・マスターシリンダーの径を、23.8mm から25.4mmに拡大している。
このシリンダー径の拡大化によって、より短いペダルストロークとなりブレーキペダルタッチに剛性感がでるのだ。
タイヤの剛性感も高いうえに、よりカッチリとした走りが「DS4 スポーツ・シック」にはある。アイポイントが高いから視界がスッキリとしていて、運転がしやすいモデルである。
シトロエン DS4は、個性を大切にしたい都会派の新種クーペといえるだろう。
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