シトロエン C5 新車発表会速報
- 筆者:
優雅と存在感の方程式
プジョー・シトロエン・ジャポンは27日、自社ラインナップのアッパーミドルクラスである新型シトロエンC5を発表した。この新型シトロエンC5は、2007年のフランクフルトモーターショーで発表された“コンセプトカー Airscape”のイメージをそのままに留め、2008年1月に欧州で先行デビューしたモデルだ。まずその洗練されたスタイリングに多くの脚光を集め、自社のシトロエンC6に続く、優雅で独創的なイメージを醸し出す魅惑のNewモデルとして、早期の日本導入を期待する声が高かった一台である。
この度日本導入を果たしたのは、セダン(エクスクルーシブ)とステーションワゴン(ツアラー)の2タイプで、それぞれ(直4 2.0L/V6 3.0L)を用意している。
今回新型シトロエンC5に搭載された新しい最新テクノロジーとして注目なのは、サスペンション機能のスプリングとダンパーの替わりに、窒素ガスとオイルを使用した、最新の“ハイドラクティブⅢプラスサスペンション”である。センサーから、その都度送られてくる信号をリアルタイムに分析し、乗員や荷物の重量に関わらず、車体姿勢を一定にキープする“セルフレべリング機能”をはじめ、状況に応じて車高を自動調整する“ハイトコントロール機能”を備えるものである。これにより、従来のサスペンションシステムからなる乗り心地と、走行性能が一段とアップしたという。
一方、デザインに関して「このクルマのスタリングに、直線は一つとして存在していない。その代わりシトロエンのデザイン哲学である“どこまでも流れるようなライン構成”が備わっている。」と語るのは、シトロエン・スタイリング・センターのマーク・ロイド氏。彼は、シトロエンのクリエイティブ部門のトップの一人であるが故に、このクルマのデザインに対するアイデンティティを熱烈に披露してくれた。本国フランスのデザインセンターでは、世界数ヶ国のデザイナーが、このクルマに携わり、それぞれが自国の経済情勢、ユーザー状況などを把握した後にデータ化し、それらを混合した形で作り上げたものだという。世界各国のマーケットに打ち勝つ為には、グローバルなデザインが絶対不可欠。しかもその中には、シトロエンの“ルール”なるデザインポリシーたるものもが盛り込まれているそうだ。それは“人の五感に訴えかけるもの”、また“フランス美学が息づいているもの”、そして何より“フランス車であること”だという。
販売は10月1日より、全国のシトロエン正規ディーラーより発売を開始する。
近年、稀に見るスピードでそのブランドイメージを確実に向上させているシトロエン。自動車環境を取り巻く情勢は、世界全メーカー依然厳しい状態を強いられているが、そんな黒雲立ち込める中でも、この様なときめきを感じさせる、エレガントで且つダイナミックなスタイリングを持つ車の登場に、本誌記者は心を熱くさせられた。
この記事にコメントする