クライスラー グランドボイジャー 海外試乗レポート(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:クライスラー日本株式会社
さらにパワフルになったV6 3.8Lエンジンの走破性とは
パワーユニットはこれまでのV6、3.3L、174馬力+4速ATから、V6、3.8L、193馬力+6速ATに変更しているが、無鉛レギュラーガソリン使用というのは、3.3Lの時と同じだ。Dレンジからシフトレバーを左右に動かす(前後ではない)と、マニュアルモードを選択できる。
パワフルになったV6エンジンはスタートからトルクがあり、ダッシュも力強い。各ギアで5,000回転まで引っぱると1速50、2速70、3速 90、4速140km/hに達する。エンジン音は4,000回転からうなり音が大きくなるが、100km/h巡航はDレンジ1,700回転、5速でも2,400 回転なので、高速走行での静粛性はハイレベルだ。
前輪駆動のハンドリングは素直。コーナーでのロールも車速に応じて発生する。これはファミリーカーとしては安全方向のセッティングといえる。乗り心地は2人乗車ではややかため。4人以上の乗車でフラットになるセッティングだ。
“ストウンゴー”は“スウイヴェルンゴー”へと進化
新型グランドボイジャーの特徴のひとつに2、3列目シートのアレンジがある。現行モデルでも2、3列目が床下に完全に収納され、フラットで巨大な空間になる、“ストウンゴー(Stow'n Go)”というシステムが採用されている。
新型はこのシステムをさらに改良し、2列目を回転式にし、3列目と対座させることと、床下にテーブルを内蔵し、それを出すと、リビングルームのようになるシステム、“スウイヴェルンゴー(Swivel 'n Go)”を採用した。
3列目シートの格納はワンタッチ電動格納式になる。ツーリングには“ストウンゴー”、リミテッドは両方のシートアレンジを選択することができる。さらに30点以上の新装備も用意されている。グランドボイジャーの現行モデルは約460万円。国産3.5L、2WDミニバンの最上級グレードよりも20~30万円高だが、シートアレンジの使い勝手のよさは、荷物を積む機会の多いユーザーにはかなり魅力的なはずだ。
この記事にコメントする