キャデラック CTSスポーツワゴン 試乗レポート(2/2)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:オートックワン編集部
気持ち良く回るエンジンと、快適性を重視した足回り
搭載エンジンは、V型6気筒の3リッターと3.6リッターの2機種。
いずれも直噴仕様のエンジンで、新開発の3リッターは201kW/302N・mのパワー&トルクを発生する。その動力性能を発生する回転数がそれぞれ7,000rpmと5,700rpmというのだから、相当に高回転型のエンジンだ。
アメリカ車のエンジンは、排気量の余裕を生かして低回転で回るなどと考えていると、今ではそんな常識が過去のものになったことを認識させられる。
実際に走らせても、このエンジンが実に良く回る。アクセルの踏み込みに応じて気持ち良くタコメーターの針が駆け上がっていく様は、高回転型のエンジンにふさわしい回転フィールだ。
6速ATの感触は滑らかそのもので、良く躾けられた感じのショックのない変速フィールを実現する。6速ギアが高めに設定されていることもあって、時速80kmの巡航はわずか1,300回転ほど。時速100km時でも1,800回転ほどでこなし、高速巡航などは静かそのもの。いかにもアメ車的だ。
足回りは、快適性を重視した感じだ。3リッター車には18インチタイヤが装着されていて、ゆったりした乗り味の中にも、高い操縦安定性が確保されている。
軽めのステアリングフィールも、アメリカ車感覚のゆったりしたもの。
今回の試乗では3.6リッター車に乗る機会がなかったが、3.6リッター車は、229kW/374N・mと一段高い動力性能を発揮するので、さらに豪快で余裕ある走りが楽しめるはずだ。
「3.0ラグジュアリー」の価格は544万円。ヨーロッパのプレミアムブランドワゴンと比べてもリーズナブルな価格設定であり、充実した快適装備や安全装備を考えたら、アメリカ車好きのユーザーには魅力的なステーションワゴンになりそうだ。
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