BMW X6M 海外試乗レポート/西川淳 編(3/4)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:ビー・エム・ダブリュー株式会社
X6Mの心臓は、550PSを搾り出す直噴V8ツインターボエンジン
M社初のSUVであることは既に述べた。実はもう2点、M社初の試みがある。それはターボチャージャー付きエンジンと、トルコン付きオートマチックの採用だ。
まずは注目のエンジン。カイエンターボSを意識してか、新開発の直噴V8ツインターボエンジンは550PSを絞り出す。特徴的なのは、Vバンクの間にツインスクロール・ツインターボチャージャーと両バンクにまたがるエキゾーストマニフォールドを抱かせた点。これによって、ターボエンジンでありながらも実にMらしいエンジンフィールと大パワー、そして効率化も果たしたという。
その他、ブレーキエネルギー回生システム、オンデマンドの電動フューエルポンプ、分離クラッチ付エアコンディショナー用コンプレッサー、流量制御式オイル供給システム付スタビライザーなど、BMWのダイナミック・エフィシェンシーを実現する様々な方策が施された。単なる“バカッ速”でないことは、これらの施策からも伺える。
ローンチコントロールの付いたM初のトルコンオートマチックは6速で、マニュアルでのシフトチェンジには燃料を一瞬だけ供給停止にし、トルクを抑制して素早い変速を可能とする機能も備わった。もちろん、アルミ製パドルシフトで変速可能だ。
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