早春を求めてのんびり“ゆる旅”・・・BMW 新型X3で往く駿河路ドライブ(2/3)

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世界文化遺産にも登録された三保の松原、天女の松にただただ圧倒

そんなわけで初めて行くエリアにもかかわらずナビのセットも鼻歌混じりでフフンとこなし、まずは美麗な景観で普段酷使しがちな目にご褒美をあげるとする。

自動車関連の仕事に就いているから、富士スピードウェイとか、試乗コースの定番“伊豆”“箱根”とか、富士山方面の静岡県(あ、箱根は神奈川県だった)にはかなり詳しい方だと思うけれど、海方面・西側方面な静岡エリアにはめっぽう弱い。そこでずっと行ってみたかった三保の松原へ新型X3の鼻先を向けた。

三保の松原は静岡市清水区、駿河湾に突き出た三保半島の海岸線にある。2013年にはユネスコの富士山世界文化遺産 構成資産(富士山-信仰の対象と芸術の源泉)にも登録され話題を呼んだ。7kmに渡って5万4千本の黒松が茂るのだが、その松のうちの1本に、なんともロマンティックな伝承がある。それが羽衣伝説で、天女が羽衣を掛けたとされる松が現在も残っている。

さて、この松がもう本当に、霊気を感じさせるほどに立派な佇まいで、正面に立っているだけで心が震えるようなパワーを感じさせるすんごいオーラを放っているのに驚いた。

実はこの天女の松、式年遷宮がごとき世代交代があり、現在は3代目とのことなのだが、さすが3代目に選ばれるだけある見事な枝振りに見とれてしまった。そしてこの松自体がご神体であり、ほど近い内地にある御穂神社へはその名も「神の道」と名付けられた松並木の道を通ってお詣りすることができる。

御穂神社は小振りながら清廉な空気漂う、素晴らしい場所だった。ここでお詣りをしてから引いたおみくじが微妙な結果だったことは、なんとなくモヤる出来事ではあったけれども、それもきっと御神意なのであろうと甘んじて受け入れておくことにする。意外に素直ないい子の私である。

>>駿河路でxDriveの走りを堪能![BMW 新型X3 画像ギャラリー]

絶景を求め、余裕のディーゼルパワーで山道を駆け上がる

そして静岡と言えばハズせないのが茶。茶畑なのだ。

実は私、茶畑も日本ではちゃんと見たことがない。日本では、っていうのは嫌味でもなんでもなく、台湾なんかじゃガンガンに見ているのに愛する日本茶の育つファームを見てないなんて私の馬鹿っ! っていう戒めのためだ。そこで、美しい茶畑と富士山をイッキに見られるという日本平に向かう。

ここでX3の実力を思い知ることになるのだが、この2リッター直4のディーゼルエンジンが、とにかく繊細に良く回るのだ。

清水港から日本平へは急峻な登坂道をひたすらに登ってゆく。ディーゼルエンジンの豊かなトルクは私+カメラマンWさん及び彼のカメラ機材、そして身長180センチ超えを誇るT編集部員を乗せてなお非力を微塵も感じさせないどころか、余裕すら漂わせる。

さらに、xDriveの四輪駆動がまた、コーナリング後半の押し出しを手伝ってくれてひたすらに楽チン、かつどこまでも心愉しい。このxDriveはフルタイム四輪駆動でありながら、前後駆動配分を通常の50:50から、路面状況に応じて0:100までフレキシブルに可変分配してくれるという電子制御式のモノ。常に走行状況と路面状況を検知して不安定な挙動を察知し、駆動を最適に分配してくれるのだけど、この介入レベルがドライバーには微塵も知らせずにナチュラルに行なわれるものだから、ドライバーは『あらなんだかコーナリングが巧くなったような気がするわ、私』なんて、いい気にだけなっていればいいという極楽ツール。

加えて感激したのはナチュラルな操舵フィールだ。この味付け、まさにさすがBMW。コーナリングの際にはあまりに自然なために操舵の無駄がない。切り足しや切り戻しが必要ないから、疲労も当然少なくて済む。

おかげで快適にワインディングを攻略。残念ながら富士山は朝もやに阻まれ薄く望むのみだったけれど、茶畑越しに広がる絶景をのびのびと堪能することが出来た。

ただのいちごにあらず! もう一度味わいたい至福のいちごを食べ尽くす

絶景を見たら次はグルメ! というわけで、また下界へ戻り、今度は海岸線を走らせること少し。日本平の南斜面を利用して栽培される通称「石垣いちご」は、その名も「いちご狩り海岸通り」こと国道150号線添いにずらっと点在している。

以前、テレビ番組で紹介されていたのを観て以降、いつか行ってみたいと思っていた理由は、「石垣いちご」の名のとおり、石垣(現在はコンクリートブロックを専用に加工したものを使用)を使って栽培するという、珍しい農法が見られるからだ。ここのいちごは石の輻射熱のため冬でもとても甘いのだという。

勇んでとある農園へと入ってみれば、まず驚いたのはいちごの紅さ、そして大きさ! 銀座で買ったら一個500円は下りませんぜ・・・とその末端価格を意地汚く計算すれば、入園料2000円という価格にも納得である。しかも、もんのすんごく甘い!さらに時間無制限ってどんだけ太っ腹なの。

入園のとき、農園マダムが練乳を手渡してくれながら「でも、ここのいちごはとっても甘いから、練乳なんて要らないと思うわよ」と微笑んでくださったその理由を舌で思い知った。もちろん練乳のアリ・ナシをどちらも試してみたけれど、付けないほうが格段に美味しい!

このいちごを食べるためだけに、もう一回ここに来てもいいとすら思った。

>>先進運転支援システムが大事な家族や仲間との遠出をさりげなく支えてくれた[次ページへ]

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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