BMW 新型3シリーズ 試乗レポート/小沢コージ やっぱわかってるぜ!BMWは走りの王道(2/3)
- 筆者: 小沢 コージ
- カメラマン:オートックワン編集部
新型3シリーズは原点回帰のハンドリング
それと注目は走りだ。ボディはごく一部1シリーズと共通パーツを使っているらしいが、ほとんどすべて一新と言え、テイストも当然真っ新。
構造的には軽量&高剛性な高張力鋼板が多用され、特に剛性アップに効くBピラーには”超”高張力鋼板を使用。ボディが硬くなっているのにホワイトボディでは40kgの軽量化が図られている。
で、この走りのテイストがたまらなく良いのだ。必要以上にシャープ過ぎず、ステアリングを切った方向に進む。この辺はマジで乗って味わっていただくのが一番だが、本当に重さも手応えもキモチよい。
特に最近のBMWは、5シリーズや7シリーズがそうだが、若干軽すぎ、人口的なテイストで賛否両論だったが、今度の3シリーズは1シリーズ同様明らかに原点回帰。ナチュラルテイストになっている。その証拠に旧型にはあった、ステアリングギア比が可変する「アクティブステアリング」の設定はなく、クルマ好きには間違いなく歓迎されるはず。
それとパワートレインだよね。今回発売された『328i』はBMW自慢の新世代2リッター直4ターボ+8速AT搭載で、ユニット自体は既に5シリーズやZ4に搭載されているが、相変わらず出力はハンパなく高い。ツインスクロールターボに直噴技術、可変バルタイなどで最大出力245psの最大トルク35.6kgm!!2リッターの排気量を考えるとウソのようだ。
しかもそこにこれまた5シリーズなどに投入されている8速ATが加わり、JC08モード燃費なんと15.6km/L!旧型に比べ、パワー13%、トルク30%向上させつつ、燃費を24%も良くしてるっていうが、ここはBMW特有のレトリックで、前の『325i』は3リッター直6で、それも10・15モードデータと比べている。排気量ではなく、出力でいうと同等ってことらしいんだけど、この辺りはBMWならではのへ理屈だよね(笑)。
でも実際乗ってみると本当にパワー十分で回り方もキモチよく、厳密には直6にあった濃密さみたいのは薄れているが爽快に走れる。8速ATも、他社のデュアルクラッチ系のショックは皆無で、まさに“TheBMW”とでも言いたくなる味のセッティングなのだ。
ちなみにいわゆる“エコモード“とも言える標準装備の「ECO PRO」モードで走ると、アクセル半分踏みぐらいまでは、パワーが3割程度抑えられる感じで、若干かったるかったが、それもノーマル状態と比べてみるとだ。一般的には十分な走りで、これでさらに燃費が良くなると考えると結構マジでお化けなキモチいいエコカーかもしれない。
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