BMW X5 試乗レポート

BMW X5 試乗レポート
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スポーツ・アクティビティ・ビークル

フロントスタイルリアスタイル

BMWがX5を公開したのは1999年10月の東京モーターショーだった。アメリカ市場で人気が上昇中だったSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の分野に、BMWも本格的に参入したのだ。

しかし、BMWは独自のクルマづくり哲学から、他社と同じようなSUVはつくらなかった。自らが名付けたX5のカテゴリーは、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)。従来からのSUVは最低地上高が高く、オフロード性能に特徴があり、これにオンロード車から引き継いだ広い室内空間を組み合わせたクルマだった。X5はオフロード走破性(ランドローバーと開発した)に、3/5/7シリーズの乗用車特性を採り入れたクルマづくりをした。

アメリカ市場を意識しているので、ボディサイズは全長は4.7mだが、全幅は1.9mというビッグサイズ。日本には2000年10月から4.4iを発売、その後01年に3.0i、4.6isを追加した。

フロントマスクが変更され、新BMW顔に変身

フロントシートエンジン

マイナーチェンジはすでに01年に1回実施している。今回試乗したX5 4.4iは2回目のマイナーチェンジを受けた最新モデル。03年10月に3.0iとともに、かなり大幅な改良が行われた。

エクステリアではフロント部分を中心にイメージチェンジ。 ボンネット、フェンダー、ヘッドライト、キドニーグリルに手が加えられた。ボンネットのラインは高く、広くなり、キドニーグリルはこれまでよりワイドになった。ヘッドライトは丸みを帯びたターン・インジケーターと、一体型のハウジングで包まれた。バンパーも左右分割したエアインテークを大型化している。

リアもコンビネーションライトのデザインが変更になり、方向指示灯はホワイトレンズを採用した。

インテリアは内装色が変更になった。

メカニズムではV8、4.4Lが7シリーズ用と共通になり、出力は47馬力もアップした。さらに組み合わされるミッションも、最新の6速ATが標準になった。

4WDシステムは電子制御式駆動力配分型の「X Drive」。オフロードでの走破性を向上させた。

いかにも"男のスポーツ”といった雰囲気

インパネ走行

ぶ厚いドアを開けて、ドライバーズシートに座る。着座位置はやや高め。目の前のメーター類のデザインは、セダンと同じだ。

ATのシフトをDレンジに動かす。シフトが重い。V8エンジンを目ざめさせ、軽くアクセルペダルをあおる。ペダルも重い。

ハンドルを切り、スタート。低速域でのハンドルも重い。操作系は全体に重め。いかにも男のスポーツカーという雰囲気だ。

V8エンジンは、さすがに7シリーズ用。一気に6500回転まで上昇する。0→100km/h加速は8秒台前半。これは、以前の4.4iと大差のないタイムだが、エンジンのスムーズさと静粛性が違う。新型のほうが格段に上だ。

255/55R18サイズのタイヤは、乗り心地も悪くない。

コーナリングはかなり俊敏な動きだ。ハンドルのわずかな動きに前輪が反応する。このクイックさは他のSUVでは体感できない。確かにスポーツ度は高い。

是非、オフロードでその走破性、快適性を体感せよ

イメージイメージ

X5、4.4iが他のSUV、とくにドイツ勢と一線を画しているのは、ハンドリングのクイックさだ。欲をいえばS字コーナーなどの切りかえしのあるシーンでのボディのゆり戻しが、もう少し抑えられていると、オンロードでは楽しい。

ただし、現在のこのロールのソフトさは、オフロードでの快適な乗り心地と走破性につながっているので、そのセッティングはむずかしい部分だ。

一方、高速走行では6速100km/h2100回転と低い。これは高速巡航燃費の向上につながる。低回転からのトルクが太いので、この回転からでも、アクセルのわずかな動きに反応して、即座に加速する。その動きは、ボディサイズを感じさせない小気味よさだ。

4.4iは860万円という高額車だが、これを気軽にオフロードに持ちこめる勇気(?)ある人にすすめたい。新型はオフロードで、その性能を楽しめるように仕立てられたのだ。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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