コンパクトボディでも魅力的な運転感覚 ~BMW 新型1シリーズ~(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
1.6リッターのターボは2リッター並みの動力性能を発揮して、4000回転を超えた領域の吹き上がりも良い。
このシャープな感覚もBMWらしい。
車両重量は1430kgでボディサイズの割に重いが、性能的には十分だ。
JC08モード燃費も16.6km/Lだから悪くはない。
次期型からは「2シリーズアクティブツアラー」と基本部分を共通化!?
「BMWといえばセダン」という見方をすると、1シリーズは外観が物足りない。それでも後輪駆動の採用を筆頭に、コンパクトでも運転感覚はBMWそのものだ。
となれば価格が300~340万円前後に収まる分だけ割安感も生じる。「ボディサイズやエンジンの排気量が違っても、デザインと走りの持ち味は同じ」という欧州車の造り方をすると、どうしても小さなクルマほどオトク感が強まる。逆にいえば大型車は敬遠されやすい。1シリーズはこの魅力も備える。
1シリーズのセダンを開発したら、日本ではかなり受けるのではなかろうか。全幅が1765mm、全長はおそらく160mm伸びて4500mmくらいの後輪駆動セダンがあれば、貴重な選択肢になる。
しかしこれは夢物語。次期1シリーズは、おそらく前輪駆動の「2シリーズアクティブツアラー」と基本部分を共通化して、エンジンも直列3気筒の1.5リッターなどを積むのだろう。だから「コンパクトな後輪駆動車が欲しいなぁ」と考えている読者諸兄がおられたなら、今のうちに1シリーズを手に入れた方が良いかも知れない。
[レポート:渡辺陽一郎/photo:茂呂幸正]
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