BMW 新型電気自動車「i3」(アイスリー) 国内試乗レポート/今井優杏(2/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:ビーエムダブリュー
他の誰にも似ていない独自性
さて、『ほぼ100%自然エネルギー』という神々しいインフラに感激するあまり前置きが長くなったが、肝心なクルマの話をそろそろ始めよう(すみません)。ホテルの駐車場にずらっと並んだ「BMW i3」は思った以上の存在感であった。
もちろんモーターショーなどの屋内では日本ででも海外でも見ているけれど、屋内にオブジェのようにちんと畏まって正座するクルマと、『さあこれから駆けだすぞ』とばかりに屋外に出されたクルマは、やっぱりどこか風情が違う。それは当然のことだと思うけど、特にこのi3は、他の何にも似ていない独自性が際立つクルマだと感じた。
というか、正直なはなし、絶妙に『ブサカワイイ』のだ。
独自のカーボンファイバーボディを採用
今回このi3のために専用設計された『Life Drive』というボディ構造は、カーボン・ファイバー樹脂(CFRP)製の乗員の乗る居住空間部分『パッセンジャー・セル』と、リチウムイオンバッテリー/ 電気モーター含むドライブドレーンを搭載するアルミニウム合金製の下部ユニットというウワモノとシタモノのふたつのモジュールをカパっと接合させて出来ているのだが、このCFRPは軽いという利点のほかにも形成がしやすいという利点を持つ。それにより、リアライトをボディに完全に一体化させたり、Aピラーより前、とくにグリル周辺のデザインにも自由度が出て、より未来感のある継ぎ目のない造形が可能になったというわけだ。デザイナーは『アルミニウムには出来ないデザイン』を追求したと言う。
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