BMW 3シリーズクーペ 試乗レポート

BMW 3シリーズクーペ 試乗レポート
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3シリーズ全体を牽引するイメージモデル

3シリーズクーペは2世代前のE36からラインナップされた3シリーズ全体を牽引するイメージモデルであり、先代のE46クーペの登場から7年ぶりのフルモデルチェンジで現行E90型のクーペにバトンタッチされた。

パフォーマンスモデルとして将来はM3もE90型に受け継がれると思われるが、まずは今回紹介する3リッターターボの335iクーペからということになる。つまり現在では3シリーズのフラッグシップとなる華やかなクーペだ。

クーペらしい華やかなエクステリアとスポーティな室内空間

歴代の3シリーズクーペは当初、3シリーズセダンのルーフ部分の変更と受け取られがちだったが、実は別物だった。その別物度合いは代を重ねるごとにますます強くなり、新しいクーペはセダンとの共用部分はなく、クーペらしい華やかなエクステリアに仕上げられている。一例を挙げればサイドに入った深いラインはクーペの伸びやかさを強調しているし、ヘッドランプやテールランプも横長のものにデザインされてワイド感を強調したものになっている。

インテリアは4人の大人が無理なく座れることをコンセプトに、しかもクーペらしいこだわりをいたるところにデザインして、うきうきさせる空間にしている。センターコンソールは後席までつながっているところなどはその一例だろう。それぞれのシートが独立したことで、どのシートに座っても快適でスポーティな空間を享受できる。

3シリーズはセダンはセダンらしい適度な距離感をおいた空間を形成し、ツーリングはセダンの延長線上に置いたスポーティな空間を持ちながら、利便性を感じさせるデザインとしている。

どこから踏んでも得られるBMWらしいシャープなレスポンス

駐車場から出る瞬間から期待が高まった。まず最初に感じたのはステアリングフィールのすばらしさ。もともとBMWは定評があり、各メーカーのベンチマークだったが335iクーペはさらに秀逸だ。操舵力はクーペによく似合っており、さらに切り増した時の微妙な反力が絶妙だ。これだけでもちょっとドキドキする。さらにフロント/Wジョイントストラット、リア/マルチリンクのサスペンションチューニングはとっても快適。コーナーを駆け抜けたときにはロールを無理に押さえ込むのではなく、ある程度はロールを許容しながら、すばやいステアリングの切り替えしにもすばらしい追従性を見せる。乗り心地は決して柔らかくはないのだが節度があって、しかも路面の凹凸を把握しながら乗員には疲労感を与えにくいという心憎いところに落ち着けている。うまい!ただアクティブステアリングは最初は慣れを要する。

エンジンは直噴に吸排気可変バルブタイミング機構のW-VANOSを組み合わせたもの。これに小型ターボを前後3気筒づつに振り分けて配置している。これによって1300回転から40.8kg-mという高いトルクを出すことができ、どこから踏んでもBMWらしいシャープなレスポンスを味わえる。実際に高トルクは335iクーペに力強いドライバビリティを与え、そのポテンシャルを最大限に発揮させるには場所を選ぶ。微低速からのスロットルオンではターボらしさを感じることもあるがそれも一瞬だ。

今後も直6を捨てないという意思表示

335iクーペはこれからのBMWを占う意味でも面白い。3ッターの直列6気筒は新たに開発されたもので、今後もBMWは直6を捨てないという意思表示だ。

また小型ターボは定速では高燃費を実現でき、大排気量エンジンによる燃費の悪化をさせないという考え方でもある。

3リッター並の燃費で4リッター並のパフォーマンス、しかもBMWらしい伸びやかさも両立させるというのがBMWの回答だ。

それにしてもおいしいクルマだった・・・難点はちょっと高いことか。

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日下部 保雄
筆者日下部 保雄

大学卒業後、モータージャーナリズムの世界へ入り、自動車専門誌をはじめ各媒体に新車の試乗レポートやコラムを寄稿。最近では、雑誌媒体のほかにFMラジオやインターネット自動車情報サイトでも活躍。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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