BMW M3クーペ M DCT Drivelogic 試乗レポート(4/4)
- 筆者： 河村 康彦
- カメラマン：原田淳
まさに知的パフォーマンスカーを象徴する一台
もちろん、このモデルの特徴はDCTだけにあるわけではない。FR車でありながら特筆すべきトラクション能力を実現させているのは、例の前後重量配分への拘りに加えて、接地性に長けた左右の駆動輪を即座に判別する“Mディファレンシャル・ロック”の効果も大きいに違いないし、そんなこのモデルが望外にしなやかなフットワーク・テイストの持ち主である事も見逃せないポイントだ。
特に、オプション・アイテムである電子制御の可変減衰力ダンパー“EDC”を備えた仕様は、実は全てのBMWモデルの中でも最上級のコンフォート性能を備えていると表現しても過言ではない。後席居住性の高さも考えれば、なんともオールラウンダーなスーパースポーツ・モデルがこのM3というモデルであると言えるのだ。
確かに1,000万円級という価格は絶対的にはとびきり高価。しかし「世の中にはこんな素晴らしいクルマもあるんだ！」と、初めて触れる多くの人を単純にそう納得させるに違いない内容を秘めたのが、このM3でもある。
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1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン（三栄書房）の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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