BMW 535i 試乗レポート/小沢コージ(4/4)

BMW 535i 試乗レポート/小沢コージ
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着実に進化しているBMWのエコプレミアム

新型 BMW5シリーズに乗っていると、内燃機関の進化がよく分かる。

特に3リッター直噴エンジンは、半分位ディーゼルエンジンになってしまったように感じられる。軽さと回りやすさはガソリンエンジンのまま。しかし踏んだ途端のレスポンスや緻密なトルクはディーゼルエンジン。

実際、直噴技術はほとんど最新のドイツ流クリーンディーゼルから来ており、ある意味美味しいとこ取りだ。ランナーで言うならば、普段はマラソンランナーとしてタフに、その気になればスプリンターの様に走れるわけだ。

だから、同じく3リッターだがターボが付いてない「528i」は、その点で弱い。直6で回転フィールは全域で気持ち良いが低速トルクはそれほどでもないし、かといって高速ではターボほど伸びない。

全体としては燃費が良く、日本のエコカー減税の恩恵も受けられるが、ドラマティック性ではターボ付の「535i」が上。そこが120万円の価格差となっている真意だろう。

要するに、ドイツはこうやって新時代のエコプレミアムを作っていくのであろう。従来の味は捨てずに、低燃費でエコロジーな車を作ってゆく。それはある意味、日本のハイブリッド路線と似ており、例えばトヨタのプリウスが街中ではモーターで効率良く、高速では従来型エンジンを中心に走るようなモノかもしれない。

いわゆるジキルとハイドを1台の中に飼ってしまうわけだ。

しかしドイツ流は全域で高級感というか、長年培った内燃機関の味も捨ててはいない。歴史を、蓄積を、そう安々とは手放さないのだ。その戦略が今後、どう評価されていくのかが注目だ。

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小沢 コージ
筆者小沢 コージ

横浜市出身。バラエティ自動車ジャーナリスト。自動車メーカー、「NAVI」編集部員を経てフリーに。現在、雑誌やネットに多数連載。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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