BMW 新型4シリーズカブリオレ 海外試乗レポート/川端由美(2/2)

  • 筆者: 川端 由美
  • カメラマン:BMWAG 協力:木村オフィス
BMW 新型4シリーズカブリオレ 海外試乗レポート/川端由美
BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル 画像ギャラリーはこちら

最大の魅力はやはり、オープンエアでの快適な走行

BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像3

アクセルを踏み込むと、エンジンの底から湧き出すような力強いトルクを感じる。スタートした瞬間に“!”というのはオオゲサでも、ツインパワー・ターボ・テクノロジーによって1200rpmをいう低い回転域から400Nmの最大を発揮するがゆえに、発進まもなくから高い速度域まで一貫してダイナミックな走りっぷりを披露する。

残念ながら最高速の250km/h(リミッター付き)を試すシーンはなかったが、アメリカの交通ルールを守っている範囲ではハイウェイでの走行安定性が高く、トレッドを広げて、ホイールベースを延長した効果が現れている。

BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像14
BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像11BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像15

コーナリング時の挙動も安定しており、BMWらしいシャキッとした操舵特性とあわせてスポーティに走らせることもできる。さらに、オプションで設定される変速速度の早い8速スポーツATが備わることもあって、パルドシフトを駆使して積極的に操りたくなる。

しかしながら、このクルマの最大の魅力はオープンエアでの快適な走行にある。

ラスヴェガスとしては柔らかな陽光が降り注ぐ中、暖かな風が頬をなでるのを感じながら走る。オプションで設定されるウインド・ブロックは新設計されたもので、ルーフを開けて快適なクルージングを堪能するには欠かせない装備だ。

徐々に日が落ち始めると、砂漠の夜は冷える。肌寒く感じた頃に、3段階で温度調整できるネックウォーマーのスイッチを入れてみた。400ユーロのエクストラを支払えば、寒い季節でもオープンエアを楽しめると確信できるほどの快適さだ。

さらに驚くべき事実として、これほど快適で走行性能が高いにもかかわらず、実際の燃費性能も高いのだ。速度規制の厳しいアメリカの道で飛ばせなかったとはいえ、ハイウエイも郊外の道もほどよくミックスされた試乗ステージを半日走っての燃費性能は、カタログ燃費の7.5~7.7L/100km(約13.3~12.9km/L)をわずかに上回る結果となった。

走行中に違和感は覚えなかったこともあってあまり気にしていなかったが、資料に書かれていた「コースティング・モード」の効果に違いない。具体的には、50~160km/hの速度域で巡航中にアクセル・ペダルから足を離すと、クラッチを開けてエンジンを切り離し、燃料をカットオフして慣性で走行するモードである。

仕事もプライベート全てカバー

BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像10

冬の低い太陽が水平線に沈む頃、このままもっと遠くを目指して走っていきたい気持ちに襲われた。

普段のオープンカーの試乗であれば、半日も乗れば風を受けてそれなりに疲れてしまうものだが、新型4シリーズ・カブリオレは高速道路や郊外の道での走りをスポーティに楽しめる部分はクーペ同様の性能を持ち、ルーフを開けたときの快適性もこのクラスでは随一に高い。

試乗車はハイエンド仕様ゆえに5万6150ユーロのプライスタグを掲げるが、エントリーモデルの「420dカブリオレ」なら4万6300ユーロで手に入る。

新型4シリーズ・カブリオレの開発にあたってBMWは高い目標を掲げたが、今回の試乗を通して、その目標を達成したと感じた。

このクルマのオーナーになる人は、オープンで走るために春の到来を切望する必要がないだろうし、このクルマの他に実用的なセダンを持つ必要もないだろう。やはりこのクルマ、仕事もプライベートもぜーんぶ充実させたいという欲張り“リア充”な人にこそ、ぴったりのモデルである。

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川端 由美
筆者川端 由美

1971年生まれ。大学院 工学専攻 修士課程修了。1995年住友電工にて、カーエレクトロニクスやタイヤの研究にたずさわる。1997年、二玄社『NAVI』編集部に編集記者として転職。2004年からフリーランスの自動車ジャーナリストとなる自動車の新技術と環境問題を中心に取材活動を行なう。エンジニア、女性、自動車ジャーナリストといったハイブリッドな視点でリポートを展開する。国土交通省・独法評価委員会委員、環境省・有識者委員ほか。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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