[試乗]「3シリーズツーリング」「Cクラスワゴン」「V70」人気欧州ステーションワゴン車 徹底比較(2/5)

[試乗]「3シリーズツーリング」「Cクラスワゴン」「V70」人気欧州ステーションワゴン車 徹底比較
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3シリーズツーリング/Cクラスワゴン/V70 徹底比較[インテリア・使い勝手編]

インパネのデザインを比べてみよう。

3シリーズツーリングは水平基調で機能的に仕上げられ、質感に不満はない。Cクラスワゴンは曲線的なデザインを含めて上質だ。V70は外観は古めかしいが、メーターパネルなどは「V60」などと同様の造形で意外に新しい。

前席の居住性は3車種とも快適だ。3シリーズツーリングは肩まわりまで確実にサポートされ、背もたれを少し立て気味に座ると着座姿勢が決まる。体が座面に沈む感覚は強くないが、ボリューム不足も感じない。

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Cクラスワゴンは、基本的には硬めの座り心地だが柔軟性が伴う。

ホールド感は3シリーズツーリングほど強くないが、着座姿勢は安定する。

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独特なのはV70で、左右方向のサポート性は弱めだが、適度にしなやかでリラックス感覚が伴う。古典的ともいえるが、V70のような快適性を重視するシートは今のクルマでは珍しい。

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後席の掛け心地にも違いあり

後席は3車種とも腰が少し落ち込む座り方だ。

身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る同乗者の膝先空間は、3シリーズツーリングとCクラスワゴンが握りコブシ2つ分、V70は1つ半と少し狭い。V70は背もたれも立ち気味で、やや窮屈に感じるが座面は柔軟だ。3シリーズツーリングは座面の前側が大きめに持ち上がって拘束感が強いが、大腿部は座面から離れにくい。

四角いボルボは荷室の広さも余裕たっぷり

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荷室はボルボが実用的。前述のようにリアゲートを直立させ、後席の足元が狭めな代わりに荷室の奥行には余裕がある。後席を倒すと水平でフラットな空間に拡大できて荷物を積みやすい。

ちなみにボルボが古くからワゴンにこだわる理由を同社の関係者に尋ねると、「スウェーデンは福祉が発達した国だから消費税も高い(軽減税率を除くと25%)。家の修理などを業者に依頼すると費用が高額になる。そこで自分で行ったり、隣近所で分担することが多い。この時に材料や道具の運搬で重宝することも、スウェーデンでワゴンが人気を高めた理由のひとつだろう」とのことだった。

[それぞれ異なる走行性能・・・次ページへ続く]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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