BMW 新型 320d BluePerformance[クリーンディーゼル]・328i ツーリング 試乗レポート/飯田裕子(3/3)

  • 筆者: 飯田 裕子
  • カメラマン:オートックワン編集部
BMW 新型 320d BluePerformance[クリーンディーゼル]・328i ツーリング 試乗レポート/飯田裕子
BMW 新型 320d BluePerformance M Sport[ボディカラー:グレーシャー・シルバー](F30型:直列4気筒クリーンディーゼルエンジン) BMW 320d BluePerformance M Sport BMW 新型 320d BluePerformance M Sport フロントマスク BMW 320d BluePerformance M Sport エンブレム BMW 320d BluePerformance エンブレム BMW 320d BluePerformance M Sport リアエンド周り BMW 320d BluePerformance M Sport 225/45R18タイヤ+ダブルスポーク・スタイリング397アロイ・ホイール BMW 320d BluePerformance 2.0リッター 直4 DOHC BMWツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジン BMW 新型 320d BluePerformance M Sport 8速AT BMW 320d BluePerformance M Sport インパネ周り BMW 320d BluePerformance M Sport フロントシート 画像ギャラリーはこちら

「開けゴマ!」で、テールゲートがオープン!?

BMW 328i ツーリング M Sport オートマチック・テールゲート・オペレーション付きリアドア

ディーゼルモデルの紹介ばかりになってしまった。ここで、9月に登場した3シリーズ ツーリングについてもご紹介しよう。

新型3シリーズ ツーリングは、ディーゼルの320dとガソリンの328i、2種類のエンジンに、他の3シリーズ同様、ベースモデルからMスポーツまでの5つのラインナップがそれぞれ用意される。

ボディサイズは全長や全幅はセダンと変わらず、全高はツーリングが20㎜高い。デザインはボディサイドの前後ドアグリップからテールレンジへと続くアクセントラインと、後方に向かって緩やかに傾斜しリヤウインドウへと続くルーフがワゴンモデルながらフットワークの良さそうなアクティブな印象を高めているようだった。インテリアデザインでのセダンとの違いはない。

室内スペースについては今回の3シリーズが先代に比べボディサイズが若干大きくなっていることから、後席の足元スペースもセダン同様に広がっている。

ラゲッジルームの容量は先代モデルに比べ35リッター拡大し、セダンと比べても15リッターほど大きい。

そして今回の3シリーズ ツーリングには、テールゲートにオートマチック・テールゲート・オペレーションを採用している。これは、スイッチ操作だけでゲートの開閉が行えるだけでなく、バンパー下でつま先を前後させるだけでゲートを開けることができる。両手に荷物を抱えていたり、小さなお子さんを抱っこして手が塞がっていても、「開けゴマ!」とゲートを開けることができるので便利だ。

BMW 新型 328i ツーリング M Sport[ステーションワゴン] エクステリア・フロント正面BMW 新型 328i ツーリング M Sport エクステリア・サイドBMW 新型 328i ツーリング M Sport エクステリア・リア正面BMW 328i ツーリング M Sport ラゲッジ・荷室 40:20:40分割可倒式リアシート前倒時(2名乗車時)BMW 328i ツーリング M Sport 独立開閉式リア・ウィンドウ

320dと328i、同じ2リッターターボ同士の違いとは

BMW 328i ツーリング M Sport リアコンビランプBMW 320d BluePerformance M Sport エンブレム

新型3シリーズ ツーリングの実用性は、わずかなボディ拡大のわりには向上しているようだ。ガレージサイズなどに問題がなければ、やはり最新が最良と実感できるだろう。

320dと328iの2種類のエンジンを搭載するモデルをそれぞれ試乗したが、「普段使い+時々山間部へ遊び&ゴルフに行く」ような使い方であれば、実用上、正直どちらでも動力性能的には何の不満もないのではないかと思えた。

ガソリンとディーゼルとの違いはあるものの、同じ2リッターターボを搭載するエンジンながら、320d BluePerformance ツーリングのエンジントルク38.7kgmは、328i ツーリングの35.7kgmよりトルクが太い。逆にパワーは320dが170psなのに対し、328iは245ps。厚みのあるトルクを重視すれば320dが魅力的だが、街中の低速域においてはディーゼル特有の音や振動も、ガソリンに比べわずかだが感じられる。一方、328iはアクセルを踏み込んで行くと十分なトルクに加え、高回転まで素直にまわるエンジンの感覚が気持ち良い。

BMW 新型 328i ツーリング M Sport 試乗レポート6BMW 新型 328i ツーリング M Sport 試乗レポート2BMW 320d BluePerformance M Sport 試乗レポート6BMW 320d BluePerformance M Sport 試乗レポート5BMW 新型 328i ツーリング M Sport 試乗レポート4

ワゴンボディのネガは皆無! 3シリーズ ツーリングはズバリ「買い」です

BMW 328i ツーリング M Sport フロントシート・インパネ周りBMW 328i ツーリング M Sport エクステリア・リアエンド部

ワゴンボディは、後席とラゲッジに壁がなく開放感があるが、それゆえ他社モデルの中には、耳障りな音が聞こえるネガがあるクルマもある。が、BMWの新型3シリーズ ツーリングについては、赤信号でアイドリングストップしながら停車中に後方を振り返り、「あ~、やっぱりツーリングだよね」と静かさを疑うほど、セダンとの違いは少ない。

乗り心地についても同様だ。セダンに対し、後部の開口部を補う補強がされていることで車重が重くなる傾向にあるワゴンボディだけに、何となく重くゴツゴツ感がある例もやはり他社モデルでは見受けられる。しかし、3シリーズ ツーリングの乗り心地は実にフラットで、より上級なモデルを思わせる滑らかさすら感じられるのだから驚く。

その名があらわすように、長距離ドライブにも最適な「ツーリング」の特長を考えると、320d BluePerformance ツーリングはやはり魅力的だとあらためて思う。性能のみならず、先に述べたように価格がかなり魅力的なのだ。2リッターターボ、328iのベースモデルが591万円なのに対し、320dのベースモデルは491万円。

私自身は、Mスポーツの足回り=ハンドリングやシートなどが気に入っている。320dのMスポーツは535万円。これは328iのベースモデルよりグッドなプライスなのだ。しかも燃費も優れていて、さらに燃料代自体も安く、お財布にも優しい。

今やディーゼルにネガな印象を持つ時代ではなくなった。自分のカーライフに合わせて選ぶ選択肢の広がりを喜ぶべきだと思う。

BMW 新型 320d BluePerformance M Sport フロントマスクBMW 328i ツーリング ラゲッジ・荷室 写真の「アダプティブ・フィクシング・システム」を含むストレージ・パッケージは328iツーリングに標準装備BMW 328i ツーリング M Sport 電動パノラマ・ガラス・サンルーフBMW 328i ツーリング M Sport リアシートBMW 328i ツーリング M Sport フロントシート(スポーツシート)

「BMW 320d BluePerformance M Sport セダン」主要諸元

BMW 320d BluePerformance M Sport 試乗レポート3

全長x全幅x全高:4625x1800x1430m/ホイールベース:2810mm/車両重量:1550kg/エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ ツインパワー・ターボ・ディーゼルエンジン/使用燃料:軽油/総排気量:1995cc/最高出力:184ps(135kW)/4000rpm/最大トルク:38.7kg-m(380Nm)/1750-2750rpm/トランスミッション:8速AT/定員:5名/JC08モード燃費:19.4km/L/車両本体価格:514.0万円(写真の試乗車[グレーシャー・シルバー]は+88.0万円のオプションを装着)

※本文中の車両価格表示は全て消費税込み

◎関連記事:

BMW ActiveHybrid 3(新型 3シリーズ ハイブリッド) 試乗レポート/飯田裕子[2012年10月21日]

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飯田 裕子
筆者飯田 裕子

OL時代に始めたレース活動をきっかけに、クルマへの興味/関心を深め、フリーの自動車ジャーナリストに転身。自動車雑誌への執筆や自動車系TV番組出演などから、活動の場を広げ、現在では女性誌および一般誌、新聞、Web、ラジオ番組でのパーソナリティ、TV、トークショーと活躍の場は幅広い。ドライビングインストラクターとしてのキャリアも長く、自動車メーカーをはじめ、一般企業、保険会社、警視庁などが主催するスクールでの指導にも定評あり。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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