BMW Active Hybrid 3 試乗レポート / 西川淳(2/2)

BMW Active Hybrid 3 試乗レポート / 西川淳
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0-100km/h 5.3秒で、燃費は18.9km/Lという事実

BMW Active Hybrid 3
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AH3は335iをベースにしたハイブリッド車だ。ところが、日本市場での位置づけは335iに代わるグレード。それゆえの+13万円という価格設定だったわけだが、本国にはもちろん、ノーマルの335iも用意されている。そこで、“日本人の知らない”現行型335iとの性能比較を、いくつか披露しておこう。

BMWが強調するのは、当然、パフォーマンスと燃費の向上である。なかでもEUサイクルのアーバン燃費は335iの9km/Lに対して、18.9km/Lと劇的に良くなっており、当然、総合燃費も12.7km/L→16.9km/Lへと進歩した。この数値は328iより確実に良好であり、欧州測定値では320iと比較しても、わずかに優れている。日本のJC08モード燃費の公表が待ち遠しい。もっとも、秋にやってくる320dはもっと低燃費(総合で22.2〜24.4km/L)を実現しているのだが・・・。

同時に0→100km/h加速も、335iが5.5秒だから、0.2秒アップとなる5.3秒を標榜する。ただし、335iとの重量差がオートマ比較で135キロもあるため、ロングレンジ、たとえば0→1000m加速になると、逆にAH3の分が悪い。このことは、たとえば、EUサイクルの郊外路燃費にも表れており、335iの16.4km/Lに対して15.6km/Lと若干だが数値を落としているのだ。パワーウェイトレシオも若干ノーマルより劣っている。とはいえCO2排出量でみれば、186g/kmから139g/kmと大幅に減らしている。AH3が、335iに代わる日本の3シリーズフラッグシップとして認められることは、間違いない。

上級モデルの存在を脅かすActive Hybrid 3 の実力

BMW Active Hybrid 3
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気になるライドフィールはどうだったか。結論から言うと、AH5を上回る出来映えだった。“これが3シリーズ?”という上質な乗り味で、上級モデルの存在が危ういと思ったほどだ。

BMWの最新モデルには必ず備わるECO PROモードでまずは走り出す。もちろん、しばらくはEVである。カタログスペックにある3〜4キロ、時速75キロ、にはそうそう届かないけれども、ミュンヘン郊外のメルヘンな村々を抜ける間くらいはもってくれる。街中での速度規制が厳しいドイツでは、なるほど重宝するだろう。日本でも、街中の最高速度をもっと厳しく取り締まるシステムになれば、フルハイブリッド車の出番はよりいっそう増えるはず。

AH5もかなり重厚に走ったが、AH3でもそれは同じ。ただし、AH5では明らかに車体の前後に重い荷物を積んでいるという印象の強い重厚感だったが、AH3は違う。芯に集った重厚感だ。だから、いきなり加速に移るようなときでも心許なさなどまるでなく、クルマの反応も自然でダイレクトである。端的にいって、3シリーズのバランスの良さを、まるでスポイルしていない。

ハイブリッドシステムの作動状況を映し出すモニターを見ていると、実に細やかな制御を行っているのが判る。それでいて、乗っている方にはほとんど切換えを感知させない。こういう制御がシンプルなシステムでもできるようになったからこそ、今になってのハイブリッド車市販ということだろう。

スポーツ+にすれば、eブーストが働いて、ひと昔前の4リッターV8自然吸気並みの加速をみせた。なるほど、前の景色に覆い被さるかのような加速フィールは、335iとはまた違ったパフォーマンスだった。

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西川 淳
筆者西川 淳

別名ボンジョルノ西川が示すとおり、大のイタリア好き。乗り手をワクワクさせる、刺激に満ちたクルマが好きなので、自然にイタリア車に接することが多い。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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