BMW 3シリーズ 320i Mスポーツ 試乗レポート
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:芳賀元昌
カッコのよさに惚れ惚れ。しなやかなハンドリングに魅了された。
『Mスポーツ』はBMWのスポーツキット装着コンプリートモデル。それを構成するアイテムはフロントスポイラー、リアスカート、スポーツシート、スポーツサスペンション、そしてよりファットな前後異サイズシューズなどだ。そもそも、ブランド自体がスポーティな印象を放つのがBMWだが、最大のライバルであるメルセデス・ベンツに対してより大きな差を示すという意味でも、見逃すことの出来ないのがこの『Mスポーツ』仕様だ。
320iは日本の3シリーズ・セダンの中では「最も小排気量の6気筒モデル」。より幅広になったキドニーグリルと、より眼光鋭いヘッドライトなどからなる現在のフロントマスクは、昨年10月のマイナーチェンジで採用されたものだ。前述の『Mスポーツ』のキットをまとう320i Mスポーツの姿は、まさに「M3の4ドア版」をイメージさせるワイルドさ。ボディ幅一杯に張り出した大径ホイールが、嫌でも躍動感を高めてくれる。
実際、このクルマの走りはなかなかに鮮烈。2.2Lエンジンが発するパワーは爆発的なものではないが、どこまでもスムーズに伸びるその印象は「さすがは BMW」。5速ATの出来も悪くはないが、出来ればMTも欲しい…。驚かされるのはその乗り心地のフラット感で、見た目のローダウンさよりも遥かにしなやかな乗り味が嬉しい。ハンドリングの自在な感覚も、重量配分にもこだわりが強いBMW車の大きな特長だ。
この記事にコメントする