ベントレー コンチネンタル GT V8 試乗レポート/松田秀士(1/2)

  • 筆者: 松田 秀士
  • カメラマン:オートックワン編集部
ベントレー コンチネンタル GT V8 試乗レポート/松田秀士
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ベントレー流ダウンサイジングとは・・・

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世界水準での景気が低迷する中、ハイクラスなラグジュアリーカーを扱う高級自動車メーカーは好調だ。やはり富裕層の存在は、低迷する景気を少しでも押し上げながら維持する牽引材料として重要な役割を果たしている。

総合組み立て産業である自動車産業は、“サプライヤー”と呼ばれる数多くの部品メーカーなどを含めると、とても裾野が広く、販売台数こそ少ない高級車ブランドでも、社会に及ぼす波及効果は侮れない。

今回紹介するベントレー。高級車ブランドとして誰もが一度は耳にしたことのある自動車メーカーだ。英国に本拠地を置き、その歴史に代表されるクラフトマンシップは、フェラーリやポルシェといった高級スポーツカーブランドとも一線を画すもの。そしてベントレーのモデルラインでも、スポーツ性を押し出すコンチネンタルシリーズにニューモデルが登場した。

これまでベントレー コンチネンタルGT及びGTCには、6.0LのW12気筒ツインターボエンジンが搭載されてきたが、新たに4.0LのV8気筒ツインターボエンジンが追加されたのである。いわゆるダウンサイジング。

ニューモデルは40%もの燃費とCO2排出量を削減することに成功したという。さっそく箱根は強羅の高級ホテル「ハイアットリージェンシー」で開かれた試乗会でのリポートだ。

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状況に応じて8気筒から4気筒へ 可変排気量システムの導入

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新開発のV8エンジンは、同じVWグループのアウディS8に搭載されるユニットがベースとなっている。つまりアウディとベントレーは共同開発を行っているのだ。

W12エンジンもしかり。それゆえにコンチネンタルシリーズはAWDつまり全輪駆動のレイアウトを採用している。その中でもV8ユニット搭載モデルはフロント40:リア60の前後駆動配分。要するにカーブを曲がりやすくしている。

また新たに効率をアップさせた8速ATを採用する。このユニットは今後W12エンジンモデルにも順次採用する予定とのこと。

ところで興味深いのは冒頭にも記したように、40%も効率アップした技術。排気量と気筒数を減らしたダウンサイジングによる効率アップだけではないのだ。4ドアツアラーのミュルザンヌに搭載される6.75LのV8エンジンと同じく、可変排気量システムの技術が導入されている。

これは“負荷が小さい”と、コンピューターが判断したときに8気筒から4気筒に気筒休止させるシステム。休止した4気筒には燃料噴射も点火も行われず、吸排気のバルブも閉じたままなので吸排気によるフリクションロス(抵抗)も最小限に収めることができる。

問題は“マウント”

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気筒休止技術で問題となるのがエンジン本体の振動だが、これにはトランスミッションのマウントをハイドロリックとして対応。他にもエンジンマウントの硬さを可変させる技術を採用して、特にアイドリング時にはソフトにして効果を発揮する。これは現行W12には採用されていない技術だ。

また、始動直後にトランスミッション内のオイル温度を早く上げることで伴う、オイルの“高粘度化”による損失を減らす目的では、エンジンクーラント(冷却水)をトランスミッションに導く技術を採用した。

さらに今やどのメーカーも採用するエネルギー回生システムの“オルタネーター”(発電機)。これらの技術によって、ベントレーが2008年に打ち出した40%の効率アップをコンチネンタルGT V8は達成しているのだ。

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松田 秀士
筆者松田 秀士

1954年高知県生まれ。僧侶の資格を持ち、サラリーマン、芸能人の付き人を経て、28歳でレースデビュー。92年には、デイトナ24時間&ル・マン24時間レースに出場。94年、インディ500マイルレースに日本人2人目のドライバーとして初参戦。2年目の95年には完走を果たし、翌年、当時日本人最高位完走という成績を残した。同じ頃から東京中日スポーツ新聞等で自動車評論活動を開始。現在も執筆活動の傍ら、レーシングドライバーとしても活躍中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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