美しくもパワフルなクーペ/アウディ 新型「A5・S5」海外試乗レポート(2/3)
- 筆者: 九島 辰也
- カメラマン:Audi Japan
「S5」用V6 3リッターエンジンはターボとの組み合わせに変更
ポイントはまだある。エンジンだ。
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じつは今回「S5クーペ」用に開発された3リッターV6は新エンジンとなる。これまでと同じ排気量なので一瞬わからないが、スーパーチャージャーからターボへと変わった。その理由はエンジン自体の軽量化。部品点数を減らし効率化を上げることを大命題とした。ボア×ストローク値はこれまでと同じでも800点ある部品の90%が新しいという。
過給機のツインスクロールターボは90度Vバンクの中に収まる。これはマニホールドを一体化するなどスペース効率の面でそうした。その意味ではボンネットを開けると新旧の違いはわかるかもしれない。新エンジンは見た目にも効率よく積まれている。
エモーショナルでパワフルで燃費がいい!?
そのスペックは354hpで、0-100km/h加速4.7秒となる。従来車比で0.2秒短縮だ。
で、これが走らせると楽しい。上まできれいに回る高回転型で、タコメーターは8000回転まで刻まれる。その影には高膨張比のミラーサイクル的セッティングが施される。吸排気バルブの開閉時間を変えて効率化を図っているのだ。
さらに4本出しマフラーからのエキゾーストサウンドもレーシーなのがいい。かなり野太い音が響き渡る。GT色の濃いクーペといったところだ。
エンジン開発のエキスパートが言っていた「エモーショナルでパワフルで燃費のいいエンジン」は、しっかり実現されているようである。
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