欧州激辛ハッチ対決!「アウディ RS3 スポーツバック」「メルセデスAMG A45 4MATIC」試乗レポート(3/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正/島村栄二/和田清志/メルセデス・ベンツ日本
ハイパワーターボらしい高回転での猛烈な加速感「AMG A45」
一方、メルセデスAMG A45 4MATICも低回転域から十分な駆動力が発揮されて動力性能は高い。V型8気筒に匹敵する加速力だが、2リッターエンジンにターボを装着したこともあり、2.5リッターターボのRS3 スポーツバックに比べると少し過給器の特性を感じる。
3500回転付近からの速度上昇には迫力が伴い、4000~6000回転では鋭い加速を見せる。AMGダイナミックセレクトを「Sports+」モードにすると、エンジンの反応はさらに機敏になり、アクセルを戻した時にはRS3 Sportbackと同じく排気系の炸裂音を発する。こういった制御は「フォルクスワーゲン ゴルフ R」などにも見受けられ、欧州の高性能なターボ車ではトレンドになっているようだ。
いまやFR系のAMGでも4WDの採用が進む
駆動方式は、RS3 Sportback、AMG A45 4MATICともに4WDを採用する。前輪駆動の2WDに最大トルクが40kg-mを超えるエンジンでは、駆動力の伝達効率が下がって安全面からも好ましくないが、4WDであればバランスが良い。
AMGには後輪駆動モデルも多いが、高トルクのエンジンには4WDが相応しい。確かに今でも「メルセデスAMG S65ロング」と「S65クーペ」などは、最大トルクが100kg-mを超えるV型12気筒 6リッターツインターボに後輪駆動を組み合わせている。
それでも近年では、FRモデルをベースにしたメルセデスAMG車でも4WDが増えてきた。後輪駆動は前輪駆動に比べて駆動力の伝達効率は高いが、低回転域から50kg-m以上の最大トルクを発揮するターボ車は4WDにすべきだろう。
[足回りやハンドリング性能は・・・次ページへ続く]
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