アウディ S3スポーツバック・SQ5・RS7スポーツバック試乗レポート/今井優杏(1/2)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:和田清志
『オシャレカー』のトップランカー、アウディの3モデルをイッキ乗り!
JAIAと書いて「ジャイア」と読む、日本自動車輸入組合(Japan Automobile importers Assosiation)とは、海外の自動車メーカーと直接輸入契約を結ぶインポーターによって結成されている組織だ(JAIA公式サイトから引用)。
そのJAIAが毎年、媒体やジャーナリストなど報道関係者を対象に行う『JAIA試乗会』は、JAIAに加盟するインポーターが大集結し、主力モデルをババ~ン!と太っ腹に揃えるギョーカイ名物・大試乗会となっている。
今年も盛大に行われたこの試乗会にて、並いるゴージャス☆ラインナップの中から、オートックワン編集部が懊悩に懊悩を重ねて厳選した試乗車に、ワタクシ今井優杏がイッキ乗りしてきた!短評でお届けしよう。
まずお届けするレポートは、依然『オシャレカー』のトップランカーであり続けるアウディ。3モデルを貪欲に乗り比べてきた。
■S3スポーツバック
■RS7スポーツバック
■SQ5
う~ん、今見てもゴージャス!垂涎のラインナップやないの!
試乗車を選んだ編集部員のアツきカーキチ魂から、今回は『赤バッヂ』のSとRSがチョイスされていた。アウディの中でも赤いエンブレムを持つスポーツモデルである。面白いのはスポーツモデルでありながら、ユーティリティも期待できるワゴンタイプボディのスポーツバック2台と、SUV1台を選んできたところ。
SやRSの名を冠しておいて、本当に使い心地は両立されるん?という疑問を検証するチャンスでっせ。
アウディ ジャパン発案の、日本ユーザーのためのモデル「S3スポーツバック」
まずは先日発表され、北海道での雪上試乗を終えてきたばかりであったA3/S3セダンの同プラットフォーム、同ファミリーのS3スポーツバック。
A3試乗記でも触れた通り、この“3”ファミリー、実はアウディ ジャパン発案モデルだ。日本の狭くて不便な道路や駐車場を考慮して作られた『日本のユーザーのためのモデル』なんである。
だからこそ、横に立った時の小ぶりなサイズ感に驚く。写真で見たイメージよりも、一回り小さいような気がしてしまうのだ。
しかしいざ乗り込むと、車内に狭いイメージはない。圧迫感など微塵も感じないし、ヘッドクリアランスや後席のスペース感もなかなかで、常時後部座席に子供や人を乗せるようなシチュエーションでも不足を感じることはなさそうだ。
ステアリングはかなり切れ味鋭い。サスペンションが沈み込む前にすでに切れ角だけでコーナリングが始まってしまうので、コーナー最中に舵角を緩めなければいけないほど。まさにズバっと斬り込んでいくようなイメージだ。その超クイックな感じは、慣れればレーンチェンジなんかで便利だと思う。
スポーツモデルらしく、ドライブモードを切り替えられる『ドライブセレクト』は、5種類を選択出来る。「ダイナミック」「コンフォート」「自動」「個別」「効率」と、なぜか不思議な日本語にタイトルされているのはご愛嬌なのだが、この「ダイレクト」を選んだときの豹変ぶりはさすが『赤バッヂ』と言った感じ。
「ばうん!」と勇ましい排気音に変わり、スピードメーター内に組み込まれたブースト計が踏み込みに応じて赤く光り、レーシングな気分をモリモリ盛り上げてくれるのである。ちなみに自動を選べば、強く踏み込んだ時には「ダイナミック」に、クルーズ状態にあるときは「コンフォート」にと勝手に調整してくれる。「個別」は特性を自分の好みにアレンジ出来るモードで、予め設定することが可能だ。エンジン回転数を下げ気味に抑えてくれるのは「コンフォート」と「効率」なのだが、S3スポーツバックにおいては、これら二つはとてもよく似ていて違いが解らなかったほどだった。
コンパクトなハッチバックが大好物な私からすると、このS3スポーツバックはかなりツボ。走り、エコ、使い勝手を備えた万能モデルで、人気があるのも大納得だと感じた。
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