アウディ R8 5.2 FSIクワトロ 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:オートックワン編集部
V8と比べ圧倒的なパワーを発揮するV10モデル
待ち望んだR8 V10エンジン搭載車のテストドライブ。
それも、富士スピードウェイがステージというから興奮度はいうまでもない。
V8エンジンと同じく、V10も環境に優しく燃費の良い直噴方式だ。
かつて、F1マシンのエンジン規定が排気量以外フリーだった時代に、一番効率が良いとされたのがV10エンジンだった。V型エンジンは左右バンクの外側に排気管をレイアウトでき、水平対抗エンジンに比べて低くマウントでき低重心で、幅も抑えられる。
V12エンジンに比べて部品点数が少ないため、フリクション(抵抗)が少なく、V8エンジンに比べると1気筒あたりのピストンが小さく軽量なのでレスポンスに優れる。
V8モデルのR8のパワーは420ps/430Nmなのに対し、V10モデルは525ps/530Nmと圧倒的で、0-100km/hの加速は3.9秒という度肝を抜くダッシュ力(V8は4.6秒)。
それを可能にしているのが余すことなくパワーを路面に伝えるアウディクワトロシステム(フルタイム4WD)だ。
エクステリアでのV8モデルとの差別化は、フロントのシングルフレームをクローム処理し、両サイドのエアインテークのフラップをハイグロスブラックと呼ばれる光沢のある黒にしている。
さらに、ドア後ろのエアインテークにあたるサイドブレードの開口部を大きく取り、それによってデザインを変更。リヤのテールパイプはV8モデルで4本出しだったものを大型の2本出しとし、ディフューザーのデザインも変更している。
リヤエンドのフラップも、フロント同様にハイグロスブラックで仕上げているのだ。
車幅が+25mmの1,930mmとなり、全長が+10mmの4,445mmとなった以外はV8モデルと同じサイズだ。
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