アウディ A6 新型車解説

アウディ A6 新型車解説
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よりアクティブなユーザーにアピール

日本に正規輸入されているアウディの乗用車シリーズはA3、A4、A6、A8の4タイプ、A3は5ドア、A4、A6はステーションワゴン(アバントと名付けられている)。 さにオールロードクワトロ、TTといったSUVやスポーツカーもある。

A6はこれまでA4の上級モデルという位置付けだった。しかし、アウディは日本を含めて、アウディのポジションをプレミアム化しようとしている。そこで、04年7月からの現行ニューモデルはA8のサイズダウンモデルと位置付けたのだ。

アウディというブランドイメージも変えようとしている。これまでのアウディ車は、あまり目立ちたくないが、上質の輸入車に乗りたい、という人たちがメインユーザーだった。しかし、新しいアウディは、もっとアクティブな人たちにアピールしたいと考えている。そのためにフロントグリルを中心に新しいイメージを構築しはじめたのだ。

新しいイメージのアウディを象徴するのがフロントマスクだ。中央のグリルはクロームメッキで縁どりをした逆台形、しかもバンパーを突き抜けてボディ下部まで大きく伸びている。メーカーではこれをシングルフレームグリルと名付け、A6だけでなく、アウディ各車に拡大している。

新型A6のボディサイズは全長4915mm、全幅1855mm、全高1455mmとかなり大きい 。クラウンマジェスタクラスだ。

インテリアはメーターパネルと中央のナビゲーション画面までを一体化し、ドライバーの空間としている。ドライバー重視のセダンになった。フロントシートは大きく、クッションはかためだが、しっかりと体をホールドしてくれる。リアシートの着座位置は低く、ヘッドスペースをかせいでいる。足元も広い。このリアシートは背もたれが6対4の分割で前に倒せ、トランクと一体化する。

エンジンバリエーションは3種類。V8 4.2LをトップにV6 3.2Lと2.4L。3.2Lはガソリン直噴方式を採用している。

エンジンバリエーションは3種類。V8 4.2LをトップにV6 3.2Lと2.4L。3.2Lはガソリン直噴方式を採用している。

ミッションは4.2Lと3.2Lが6速マニュアルシフトモード付のティプトロニック、2.4LはCVT(無段マルチトロニック)だ。

試乗はクワトロモデルを中心に行った。最上級の4.2クワトロはあり余るパワーとトルクでスタートから一気にダッシュする。0→100km/h加速は7秒台。ATのショックも少なく、高級車の雰囲気。乗り心地は低速はややかため。高速になるほどにしなやかになる。V6の3.2Lは3500回転をオーバーするとアクセルレスポンスもよくなり、スポーツセダンの味わい。0→100km/hは8秒台。乗り心地は、横方向の動きがやや大きめ。スポーティなコーナリングはやや辛かった。しかし、4WDの安定感はやはり安心だ。

フロントマスクを大胆に変え、イメージチェンジを図ったA6だが、フロントの印象は写真よりも実車のほうが迫力があり、カッコよく見える。車格感は確かに上がったが、A4、A6、A8のスタイリングの違いがいまひとつハッキリとイメージ付けされないのが惜しい。日本の市場では、メルセデスベンツ、BMWと同じカテゴリーとまではまだ到達していないのが悩み。しかし、徐々にアウディのクオリティの高さは認知されてきた。

A6の各エンジン別のユーザーターゲットだが、4.2Lモデルは最上モデルのA8と 価格的にもあまり差がない(885万円、A8の3.7Lモデルは888万円)。A8のボディサイズはもて余し気味で、プライベートユースにはフォーマルすぎるという人たちに。3.2LはBMW5シリーズやメルセデスベンツEクラスでは目立つ、という人向け。2.4Lはアウディが好きで、日常の足にしたい、という人におすすめしたい。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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