アウディ A4アバント 2.0 TFSI 試乗レポート(4/4)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:村西一海
これはA4シリーズきってのスポーティモデルだ
低速では硬めだが、速度を上げるにつれフラット感が増していく乗り心地や、4WDらしからぬ自然な身のこなし、アクセルを踏むとFRのように旋回を強めてくれるコーナー立ち上がりは、3.2L V6とほぼ同じ感触だった。取材日は春の嵐と呼びたくなるような大雨にたたられたが、悪条件下でもこのハンドリングを安全確実に味わえたのは、ひとえにクワトロシステムのおかげだ。
でも同じクワトロなのに、静かでスムーズな3.2L V6より積極的に操ろうという気にさせる。4気筒ターボならではの小気味よさのおかげだろう。とくに車高を20mmローダウンさせるスポーツサスペンションとスポーツシートを備えたSラインでは、エンジンのキャラクターにつられて、ついついペースが上がりがちだった。
2.0TFSIクワトロ投入の当初の目的は、広いギャップを埋めるための中間車種だったのかもしれない。ところがその性格は、エントリーモデルの1.8ターボやラグジュアリーな3.2V6クワトロの延長線上にはなかった。A4シリーズきってのスポーティモデルだったのである。
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