メルセデス・ベンツ SLS AMG 試乗レポート(1/2)
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
蘇ったガルウィングスポーツカー「SLS AMG」
メルセデスAMG社はメルセデス・ベンツのクルマをベースに40年以上もモータースポーツ活動を行ってきたことで知られている。
そして、同時にメルセデス・ベンツのクルマをベースに専用のチューンを施した高性能車を送り出してきた。
しかし、2006年に初めて独自のエンジンを手がけたときから、実は独自のクルマの計画もスタートしていた。06年に初の自社製エンジンを搭載したCL63AMGの海外試乗会で、AMG社の役員と話をしているときに、「次はエンジンだけじゃないからね」と、嬉しそうに話してくれたことがあった。
それが、この「SLS AMG」だった訳だ。
2人乗りのスポーツカーのボディサイズは全長4,640mm、全幅1,940mm、全高1,265mm、ホイールベース2,680mm。
メルセデス・ベンツの2人乗りスポーツカー、SLよりも全長、全幅ともに約80mmほど大きく、全高は45mm低いプロポーション。
スタイリングは1960年代の名スポーツカー300SLのイメージ。それを決定づけているのが、左右のドア形状。上下に垂直に開く方式。クルマの前からドアを開けたときの形がかもめが飛んでいるときに似ているので、当時ガルウイングと名付けられた。それを、SLS AMGが採用しているのだ。
このクルマの骨格はアルミニウムスペースフレームを使用、ボディもアルミニウムを用いている。その結果、車両重量は1,620kgに抑えられている。ちなみにひと回り小さいSLは1,780kgだ。
パワーユニットはAMGが開発した6.2L(AMGでは6.3と呼んでいるが排気量は6,208ccなので、本当は6.2のハズ。6.3というのはAMGがメルセデス・ベンツの6.3Lエンジンを搭載したモデルで活躍し、世間に認知されたことをイメージしてのものだ)。
V8 6.2L自然給気エンジンは、571馬力(420kW)の出力と650Nm(66.3kg-m)のトルクを発生する。このエンジンは欧州モード燃費で7.6km/Lを達成している。排ガス性能もクリーンだ。
ミッションは新開発のAMGスピードシフトDCT7速マニュアルモード付AT。デュアルクラッチを採用しているのでシフト時間も短く、確実だ。ドライブモードは、C/S/S+/Mと、RSが選べる。
この記事にコメントする