アルファロメオ 新型ジュリエッタ 新車発表会速報
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アルファロメオは本日、新型ジュリエッタを2月4日に日本で発売すると発表した。
この新型ジュリエッタ、実は3代目モデルだ。初代ジュリエッタが発売されたのは今から58年前の1954年、第二次世界大戦の終結から未だ9年しか経っていないといえば、いかに歴史あるモデルかお分かり頂けるだろう。
初代モデルは当時、レース技術を投入した高性能エンジンが搭載されているにも関わらず安価な価格設定により、大成功を収めた。そして、2代目は1977年に登場。2代目も初代と同様に量産モデルとしては最新の技術が投入されたが、アルファロメオ75が後継となる形で1985年に絶版車となってしまった。
そのため、欧州車に興味のある方はジュリエッタという名称を以前から知っていると思うが、そうでない方には「ジュリエッタ」という名称が新鮮に映っているのかも知れない。
そんな新型ジュリエッタだが、まずはその美しいエクステリアに注目。
そのフロントマスクは、ちょっと見た限りでは可愛らしさを感じさせるが、アルファロメオ伝統の盾型グリルと一体になっているフロントバンパーの造形はスポーツカーそのもの。
サイドビューはリアのドアハンドルがうまく隠され、一見するとクーペスタイル風という演出がなされており、サイドウィンドウもリアへ向かって細くなっておりシャープな印象を与えてくれる。また、リアビューも細身のLEDテールランプやリアフェンダーがスポーツカーであることを強調しているかのようだ。
また、新型ジュリエッタでは歴代のジュリエッタ同様に最新の技術が投入されているところが2つ目のトピックだ。
車重を増加させることなく強度を大幅に向上する新開発のプラットフォームが採用されており、欧州の安全性能評価で最高評価の5つ星を獲得している。
さらに、フロント/リアのサスペンションが完全新設計されていることや、走行モードを「ダイナミック」「ノーマル」「オールウェザー」で切り替えることのできる「D.N.Aシステム」を標準装備するなど、最新の技術を取り入れていくジュリエッタの伝統が受け継がれている。
新型ジュリエッタの価格は、1.4リッター&Alfa TCT(Twin Clutch Technology)の「スプリント(Sprint)」が318万円、同じく1.4リッター&Alfa TCTの「コンペティツィオーネ(Competizione)」が358万円、1750直噴ターボ&6速MTの「クアドリフォリオ ヴェルデ(Quadrifoglio Verde)」が388万円。
アルファロメオ 147の後継とも言われるジュリエッタだが、147の価格は大よそ200万円後半であることを考えるとちょっと高めに感じてしまうが、装備面を考えると納得ものか。
フィアットグループ オートモービルズジャパン(株)プロダクトマネージャーの海谷氏によると、想定顧客は世帯年収800~1200万円の30~50代の都市部に住む男性がターゲットという。
現在、ジュリエッタが属しているCセグメント市場には実に強力なライバルが多い。VWゴルフ、BMW1シリーズ、Audi A3というドイツ御三家の3車種のみで実に9割近くを占めてしまうという超激戦区だ。
そんな戦場の最前線に投入されるジュリエッタだが、アルファロメオでは同社の持つブランド力や伝統の「ジュリエッタ」の名でドイツ勢に対抗するとしている。
かつて147が同セグメントで1割近くのシェアを奪取したように、ジュリエッタもドイツ陣営を巻き返すことができるのかが注目される。
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