名門アルファロメオが「ジュリア」で独プレミアム御三家へ挑戦状!試乗で見えたその自信(5/5)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:FCAジャパン
これまでのアルファロメオと違うレベルで新たな価値
クワドリフォリオは、そのトラックパフォーマンスの楽しさという点で、M3やAMGC63に優っている。実用域での評価は差し控えるが、ノーマルの感覚から想像するに、同じレベルに達している可能性は充分にある。
値段次第とはいえ、最強の4ドアサルーンが欲しいという人は、ぜひ、買物リストに加えていただきたい。
問題は日本での価格だろう。ヨーロッパでの販売価格を現在の為替レートで邦貨に換算すると、一千万円を軽く超えてしまう。性能は文句ナシ、とはいえ、アルファロメオのブランド力で、BMWMやメルセデスAMG、アウディクワトロRSにどこまで迫れるか。興味深い。
むしろ、価格がもっと低く280PS仕様の直4を積むTI(ツーリングインターナショナル)グレードの早期導入も期待したい。
スーパーの走りも洗練されていた。とはいえ従来のアルファロメオらしさは薄れている。ボクのアルファロメオじゃない!、などと叫ぶ人が多くなりそうだが、ブランド自体が違うレベルを目指しているのだから、如何ともし難い。
むしろ、ドイツ車に飽きた人にとって、“オシャレなイタリアンブランド”イメージをドイツ車レベルの性能で楽しめる、という新たな価値の出現になるかもしれない。
少なくとも、走りの面では充分、同じ土俵で戦えそうだ。
[Text:西川淳]
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