アルファロメオ アルファブレラ 試乗レポート

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歴史あるメーカーの新型車

イタリアのアルファロメオといえば1910年の創業以来、一貫してスポーティなクルマだけをつくり続けてきたメーカーとして知られている。そのアルファの新しいスポーツモデルが、アルファブレラだ。

2002年のジュネーブショーでプロトタイプを発表、デザイナーのジウジアーロが生産化に向けて美しいスタイルを仕上げた。とくにボディ後半の造形は、ワイド感と力強さを両立させている。

ボディサイズは全長が約4.4m、全幅は約1.8mなので、長さが10cmほど短かいレクサス SCというイメージ。しかし、車両価格はレクサスSCよりも安い。

エンジン バリエーションは直4の2.2LとV6の3.2L。ミッションは6速マニュアルシフトが用意される。駆動方式は、2.2LはFF、3.2Lは4WDになる。

グレードは2.2が2グレード、3.2は1グレードで構成されている。

実用性を重視した装備

2ドア+リアゲートのボディは実用性も意識したつくりになっている。リアゲートは開口部は高いが、内部は幅も90cm以上確保されている。さらに床面下には深さ30cmほどのサブトランクも備わっている。

リアシートは6:4で背もたれが前に倒せフラットになるタイプ。こうするとラゲッジスペースは広く、使い勝手も向上する。

リアシートの居住スペースは、座面が高めだが短かく、レッグスペースとヘッドスペースは広くはない。身長160cmまでが限界だ。とくに、ガラスルーフのスカイウィンドウモデルは、リアシートはプラス2以下だ。

フロントシートは着座はやや低め。しかし背中のホールドはよく、スポーツドライビング向き。ドアミラーは面積が大きく見やすかった。このほか、安全対策では新たに運転席の膝部エアバッグなど、7個のエアバッグが標準装備になるほか、いくつかの安全装備が用意されている。

日本の道でもシフトを楽しめるクルマ

最初の試乗は2.2L+185馬力+FFのモデル。ミッションは6速マニュアルだ。

このMT車のクラッチペダルは軽めで、反発力も強くない。シフトストロークも短めで扱いやすい。渋滞でもあまり苦にならない。

2.2Lエンジンは1500回転からトルクが立ち上がり、3000回転をオーバーすると、一気に 6800回転のレッドゾーンまで上昇する。5000回転に合わせて各ギアで引っぱると1速40、2速65、3速95km/hなので、日本の道でもシフトを楽しむことができる。これはとても大切なことだ。

V6、3.2L、260psモデルはクラッチペダルも重く、反発力が強い。かなり手強いスポー ツカーのフィーリング。あり余るトルクは4WDだから安心感があるが、強烈だ。

ハンドリングはFFの2.2はコーナーでの動きが軽快。操っていて楽しめる。4WDの3.2は 重量感があり、乗り心地もかたすぎずラグジュアリーさが印象に残った。

イタリアの老舗メーカーらしいドライビングの楽しさ

アルファブレラは2.2のノーマルルーフが436万円、スカイウィンドウは463万円、V6の3.2+スカイウィンドウは584万円。

最近のインポートスポーツクーペのなかでは、あまり高価格なモデルではない。アルファ ロメオファンにはうれしい価格設定といえる。

2.2はシンプルなインテリア。ガラスルーフは厚めの電動ボードが備わるので、日本の暑い夏でも耐えられそうだ。とくにリアシートに人を乗せる機会の多い人は注意したい。

電子制御コントロールもコーナリング時の横滑りを制御するVDC(ビークルダイナミックコントロール)、加速時のスリップを確保するASR(アンチスリップレギュレーショ ン)、坂道発進を容易にするヒルホールドシステムなどを搭載している。

ATの用意はなく、全グレード左ハンドルだが、ドライビングの楽しさはやはりイタリアの老舗メーカーのノウハウが生きている。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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